「FP2級の学科試験・実技試験」の受験者数と合格率のデータをまとめました。データ集計期間は、2007年5月試験から2020年9月試験までの41回分です。
FP2級全体の受験者数データ
FP2級の全体の受験者数は2012年度にピークアウトして以来、増えたり減ったりを繰り返しており、全体的には「横ばい」の傾向にあります。
学科試験の年度別受験者数
FP協会の受験者数は2011年度に過去最低を記録したものの、2012年度以降は前年比100%超えの状態がずっと続いています。今後も緩やかに増加していくものと予想されます。
一方、金財の受験者数は2012年度に過去最高を記録したものの、2013年度以降は前年比100%割れの状態が続いており、FP協会とは全く逆の形になっています。
なお、3級と同様に2級の学科試験の問題はFP協会・金財共通です。配点箇所・合格点も同じですので、どちらで受験しても変わりはありません。
実技試験の年度別受験者数
- FP協会:資産設計提案業務(年3回)
- 金財1:個人資産相談業務(年3回)
- 金財2:生保顧客資産相談業務(年3回)
- 金財3:中小事業主資産相談業務(年2回)
- 金財4:損保顧客資産相談業務(年1回)
FP協会の実技試験は「資産設計提案業務」の1種類だけです。受験者数は学科試験と同様、2011年度に過去最低を記録したものの、2012年度以降は前年比100%超えの状態がずっと続いています。今後も緩やかに増加していくものと予想されます。
金財の実技試験は年3回(5月・9月・1月)実施される「個人資産相談業務」「生保顧客資産相談業務」、年2回(9月・1月)実施される「中小事業主資産相談業務」、年1回(9月)だけ実施される「損保顧客資産相談業務」の4種類があります。
受験生は、この4つの中から好きな科目を選んで受験できますが、全体の90%以上の方は年に3回実施される「個人資産相談業務」「生保顧客資産相談業務」のどちらかを受験しています。
なお、この2つの科目に関してはここ数年、微減の状態がずっと続いてきましたが、2016年度以降は少しずつ持ち直してきており、今後数年はプラマイゼロぐらいの状態が続きそうです。
FP2級全体の合格率データ
学科試験の合格率
学科試験の内容は共通にもかかわらず、FP協会と金財の合格率には結構な差があります。
直近3年分のデータを集計しますと…FP協会の平均合格率が44.31%なのに対して、金財の平均合格率は27.04%と約17ポイントの差があります。
試験日 | FP協会の合格率 (①) |
金財の合格率 (②) |
合格率の差 (①-②) |
---|---|---|---|
2020年9月 | 49.19% | 33.11% | 16.08% |
2020年1月 | 41.86% | 28.81% | 13.05% |
2019年9月 | 43.42% | 20.97% | 22.45% |
2019年5月 | 40.17% | 20.88% | 19.29% |
2019年1月 | 48.26% | 31.11% | 17.15% |
2018年9月 | 39.47% | 21.46% | 18.01% |
2018年5月 | 42.93% | 28.25% | 14.68% |
2018年1月 | 45.63% | 28.54% | 17.09% |
2017年9月 | 47.82% | 30.22% | 17.60% |
平均 | 44.31% | 27.04% | 17.27% |
実技試験の合格率
- FP協会:資産設計提案業務
- 金財1:個人資産相談業務
- 金財2:生保顧客資産相談業務
- 金財3:中小事業主資産相談業務(※グラフは省略)
- 金財4:損保顧客資産相談業務(※グラフは省略)
学科試験と同様に、実技試験の合格率にも結構な差があります。
直近3年分のデータを集計しますと…FP協会の平均合格率が57.06%なのに対して、金財1・2の平均合格率は39.53%と約18ポイントの差があります。
試験日 | FP協会の合格率 (①) |
金財1・2の平均合格率 (②) |
合格率の差 (①-②) |
---|---|---|---|
2020年9月 | 57.37% | 47.23% | 10.14% |
2020年1月 | 62.61% | 39.51% | 23.10% |
2019年9月 | 62.63% | 41.27% | 21.36% |
2019年5月 | 62.65% | 40.26% | 22.39% |
2019年1月 | 50.31% | 38.50% | 11.81% |
2018年9月 | 50.52% | 28.95% | 21.57% |
2018年5月 | 51.68% | 34.67% | 17.01% |
2018年1月 | 57.45% | 40.96% | 16.49% |
2017年9月 | 58.34% | 44.39% | 13.95% |
平均 | 57.06% | 39.53% | 17.53% |
FP協会と金財のどちらを受験すべき?
FP2級は「FP協会」か「金財」のどちらか好きなほうを選んで受験することができ、どちらで合格しても「FP2級 合格」には変わりはありません。
ただ、上述のとおり学科試験・実技試験ともに合格率に大きな差があり、ほぼ全ての試験回の合格率が「FP協会>金財」という結果になっています。
よって、会社の指示や個人的なこだわりが無ければ、平均合格率の高いFP協会を受験することをおすすめいたします。