四択問題
分野:不動産
不動産の有効活用の手法の一般的な特徴に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
- 建設協力金方式は、土地所有者が利用予定のテナントから資金を借り入れて建物を建設し、テナントからの賃貸料で借入金を返済するため、自己資金が少なくても賃貸事業を行うことができる。
- 定期借地権方式では、土地所有者は土地を一定期間貸し付けることによる地代収入を得ることができ、当該土地上に建設される建物の建設資金を調達する必要はない。
- 事業受託方式は、土地の有効活用の企画、建設会社の選定や当該土地上に建設された建物の管理・運営等をデベロッパーに任せ、建設資金の調達や返済は土地所有者が行う方式である。
- 等価交換方式における部分譲渡方式は、土地所有者がいったん土地の全部をデベロッパーに譲渡し、その対価をもってその土地上にデベロッパーが建設した建物およびその土地の一部を譲り受ける譲渡方式である。
解答
4
解説
1.は適切。建設協力金方式による建物はテナントの仕様に合わせた構造となるため、用途の汎用性は低いものになります。
2.は適切。定期借地権方式による場合、借地期間中の当該土地上の建物の所有名義は借地権者になります。
3.は適切。事業受託方式による場合、建設資金の調達・返済以外のデベロッパーに丸投げできますが、デベロッパーに別途報酬を支払う必要があります。
4.は不適切。等価交換方式には「全部譲渡方式」と「部分譲渡方式」の2種類があります。本肢は全部譲渡方式の説明です。
部分譲渡方式は、土地所有者が土地の一部を拠出し、デベロッパー(業者)が建設資金を拠出して、それぞれの出資割合に応じた建物にかかる権利を取得する方式です。
土地の所有名義 (有効活用後) |
建物の所有名義 | 事業推進主体 | 建設資金の 本人負担 |
|
---|---|---|---|---|
事業受託方式 | 本人 | 本人 | デベロッパー | あり |
建設協力金方式 | 本人 | 本人 | 本人 | なし |
等価交換方式 | 本人 デベロッパー |
本人 デベロッパー |
デベロッパー | なし |
定期借地権方式 | 本人 | 借地権者 (借地人) |
デベロッパー | なし |
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