2022年1月試験

FP2級 学科試験 2022年1月 問49(過去問解説)

四択問題

分野:不動産

居住用財産を譲渡した場合の3,000万円の特別控除(以下「3,000万円特別控除」という)および居住用財産を譲渡した場合の長期譲渡所得の課税の特例(以下「軽減税率の特例」という)に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。

  1. 3,000万円特別控除は、居住用財産を配偶者に譲渡した場合には適用を受けることができない。
  2. 3,000万円特別控除は、居住用財産を居住の用に供さなくなった日から6か月を経過する日までに譲渡しなければ、適用を受けることはできない。
  3. 軽減税率の特例は、譲渡した居住用財産の所有期間が、譲渡した日の属する年の1月1日において5年を超えていれば、適用を受けることができる。
  4. 軽減税率の特例では、課税長期譲渡所得金額のうち1億円以下の部分の金額について、所得税(復興特別所得税を含む)10.21%、住民税4%の軽減税率が適用される。



解答

1

解説

1.は適切。3,000万円特別控除の適用要件のひとつに「売手と買手が、親子や夫婦など特別な関係でないこと」があるため、居住用財産を配偶者に譲渡した場合は適用を受けることができません。

2.は不適切。3,000万円特別控除は、居住用財産を居住の用に供さなくなった日から3年を経過する年の12月31日までに譲渡しなければ適用を受けることができません。

3.は不適切。軽減税率の特例を受けるためには、譲渡した日の属する年の1月1日時点で所有期間が10年超である必要があります。

なお、その他の特例の所有期間の要件は以下のとおりです。参考までにご確認ください。

  • 居住用財産の3,000万円の特別控除:所有期間の要件なし
  • 居住用財産の軽減税率の特例:譲渡した年の1月1日時点で所有期間が10年超
  • 特定居住用財産の買換えの特例:譲渡した年の1月1日時点で所有期間が10年超+居住期間10年以上
  • 居住用財産を買い換えた場合の譲渡損失の損益通算および繰越控除の特例:譲渡した年の1月1日時点で所有期間が5年超
  • 特定居住用財産の譲渡損失の損益通算および繰越控除の特例:譲渡した年の1月1日時点で所有期間が5年超

4.は不適切。譲渡した年の1月1日の時点で所有期間が10年超の居住用財産にかかる課税長期譲渡所得金額のうち、6,000万円以下の部分について軽減税率が適用されます。

  • 6,000万円以下の部分:所得税10%、住民税4%
  • 6,000万円超の部分:所得税15%、住民税5%

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