FP2級の試験制度に関するQ&A(21)
次のいずれかに該当する者に、FP2級の受験資格が与えられます。
- FP3級試験の合格者
- FP協会が認定するAFP認定研修を修了した者
- FP業務に関し2年以上の実務経験を有する者
- 厚生労働省認定金融渉外技能審査3級の合格者
①の「FP3級試験の合格者」は最も分かりやすい条件です。FP協会または金財が実施するFP3級の学科・実技試験の両方に合格(総合合格)すると、自動的にFP2級の受験資格が与えられます。多くの受験生はこのルートでFP3級からFP2級に進みます。
②の「FP協会が認定するAFP認定研修を修了した者」とは、FP協会が認定した教育機関(資格スクールや通信講座など)で指定のカリキュラムを修了した人のことです。この研修を修了すれば、FP3級に合格していなくてもいきなりFP2級の受験資格を得ることができます。
③の「FP業務に関し2年以上の実務経験を有する者」とは、銀行、証券会社、保険会社、会計事務所、不動産会社など、FPに関連する実務に2年以上携わっている(または過去に携わっていた)人のことです。この要件を満たせば、FP3級に合格していなくてもいきなりFP2級の受験資格を得ることができます。
④の「厚生労働省認定金融渉外技能審査3級の合格者」とは、現在のFP技能検定がスタートする前の2001年まで実施されていた「金融渉外技能審査」という試験の合格者を指します。過去の合格者に対する救済措置として、現在でもこの審査の3級に合格した人にはFP2級の受験資格が与えられます。
FP2級の学科試験・実技試験の受験料の総額は11,700円(非課税)です。
FP3級と同様に、実施機関(金財・FP協会)のどちらを選んでも受験料は同額です。また、学科試験と実技試験のどちらか片方のみに合格している場合(一部合格)は、もう片方の試験だけを単独で受験することも可能です。
- 学科試験(※金財・FP協会共通):5,700円
- 実技試験(※金財・FP協会共通):6,000円
- 合計:学科5,700円+実技6,000円=11,700円
なお、FP2級は2025年4月にCBT方式(パソコンでの受験)に移行したため、上記の受験料に加えて別途事務手数料がかかる場合があります。
FP2級試験は、2025年4月よりCBT(Computer Based Testing)方式へ移行したため、特定の試験日はなく、年間を通していつでも受験できます。
2024年度以前の筆記試験は、1年に3回、決められた日時に実施されていましたが、現在は自身の都合に合わせた日時や会場を選択し、全国各地のテストセンターにてパソコンで受験する形式に変更されています。テストセンターの空き状況次第で土日・祝日や夜間の時間帯でも受験できるため、学業や仕事とのスケジュール調整が容易になりました。また、学科試験と実技試験を同日に受けることも、別々の日に分けて受けることも可能です。
なお、万が一不合格や欠席となった場合、再受験することが可能です。ただし、受験した月の翌月中旬にある合格発表日の翌日以降にならないと次の予約および受験ができないため、次回の受験まで実質的に1か月前後の待機期間が発生します。短期間のうちに無条件で何度も繰り返し受験できるわけではないので、再挑戦する場合は、この仕組みを考慮して学習計画を立てる必要があります。
FP2級のの受験者数(受験申込者数・受験申請者数)は年度によって多少前後しますが、おおよそ以下のとおりです。学科試験・実技試験ともにFP協会の受験者数のほうが多いです。
- FP協会:約50,000人~60,000人
- 金財:約30,000人~40,000人
- FP協会:約50,000人
- 金財(個人):約10,000人
- 金財(生保):約10,000人
- 金財(中小):約1,000人
- 金財(損保):約300人
FP2級の平均合格率(CBT方式)も、受験者数と同様に年度によって多少前後しますが、おおよそ以下のとおりです。学科試験・実技試験ともにFP協会の平均合格率のほうが高いです。
- FP協会:約50%
- 金財:約25%
- FP協会:約60%
- 金財(個人):約55%
- 金財(生保):約50%
- 金財(中小):約40%
- 金財(損保):約65%
【学科試験の合格率に大きな差が生じる理由は?】
学科試験に関しては、どちらの団体で申し込んでも共通の問題プールからランダムに出題され、難易度や合格基準、出題範囲も統一されています。それにもかかわらず差が出るのは、両団体の受験者が持つ背景や学習に対するモチベーションの違いと考えられます。
FP協会は自分の意思&自腹で申し込む「自発的な個人受験者」が多いため学習に対するモチベーションが高く、結果として高い合格率(約50%)を維持しています。一方、金財は金融機関や保険会社などの企業による団体申し込みが多く、会社の業務命令で半強制的に受験させられる「学習に対するモチベーションが低い人」や「準備不足のまま試験に臨む人」が一定数含まれるため、合格率は約25%に留まっています。
【実技試験の合格率に大きな差が生じる理由は?】
実技試験における合格率の差は、前述の「受験者層の違い」をベースとしつつ、「出題形式と内容の違い」がさらに大きく影響していると考えられます。
まず出題形式の観点において、FP協会の実技試験は全40問と問題数が多く、配点が細かく振られているのが特徴です。そのため、分からない問題やケアレスミスがあっても他の問題でカバーしやすく、全体として大崩れしにくい傾向があります。一方、金財の実技試験は全15問(大問5題×3問)と問題数が少なく、1問あたりの配点が大きいため、1つのミスが不合格に直結するシビアな構造になっています。
また、出題範囲の広さと深さにも明確な違いがあります。FP協会は「資産設計提案業務」の1科目のみであるため、FPの学習領域である6分野全体から広く浅く、総合的な知識が問われます。
一方、金財は「個人資産」や「生保顧客」のように分野が細分化されているため、選択した領域に対する狭く深い専門知識や、やや複雑な計算が求められます。こうした特徴から、十分な試験対策をしていない受験生が、まぐれで正解できる確率が低い問題構成になっており、金財の実技試験の合格率をさらに引き下げる大きな要因になっています。
学科試験はどちらの団体で申し込んでも出題範囲や難易度に変わりはありませんが、実技試験は選択する科目によって内容が異なります。
まず、学科試験については、CBT形式のため受験者ごとに異なる問題がランダムに抽出されて出題されますが、使用されている問題プールや出題される6分野、問題数、合格基準等はどちらの団体を選んでも同じです。
一方、実技試験については、FP協会が「資産設計提案業務」の1種類のみであるのに対し、金財は「個人資産相談業務」「中小事業主資産相談業務」「生保顧客資産相談業務」「損保顧客資産相談業務」の4種類の中から自由に選択する仕組みになっています。
いずれの実技試験もパソコン画面上で選択肢をクリックして回答する形式ですが、FP協会は全分野から幅広く基礎的な内容が出題されるのに対し、金財は特定の事例を読み解きながらその分野を深く掘り下げる問題が出題される、という出題傾向の違いがあります。
会社の指定や特定のこだわりがない限り、平均合格率が高いFP協会で受験することをおすすめします。
FP協会の実技試験は全6分野から満遍なく基礎的な問題が出題されるため対策がしやすく。結果として合格しやすい傾向にあるからです。これに対して、金財の実技試験は特定の分野を深く掘り下げる事例問題が多く、計算のステップも複雑になりがちなため、FP協会の実技試験と比べると難しく感じる方が少なくありません。
どちらの団体で合格しても「2級ファイナンシャル・プランニング技能士」という全く同じ国家資格を取得できます。資格の効力に差はないため、確実に一発合格を目指したい人にはFP協会をおすすめします。
なお、金財でFP3級に合格した方であっても、FP協会でFP2級を受験することは可能です(※もちろん逆のFP協会→金財もOKです)。
FP試験における「法令基準日」とは、試験問題の作成や採点のベースとなる法律や税制の基準日(何年何月何日時点で施行されている法律に基づいているか)を定めた日のことです。
この法令基準日は受験するタイミングによって異なり、毎年6月を境に最新の法令に切り替わります。原則として当年6月から翌年5月の期間に受験する場合の法令基準日は、その年の4月1日になります。
例えば、2026年6月1日から2027年5月31日までの期間にFP2級のCBT試験を受ける場合は、2026年4月1日時点で実際に施行されている法律や税制に基づいて問題が出題されます。
CBTの試験問題プールは毎年6月1日に新年度版へと総入れ替えされるため、2027年5月に受験するか(※法令基準日は2026年4月1日)、2027年6月に受験するか(※法令基準日は2027年4月1日)で、試験問題の作成や採点のベースとなる法律の基準が1年分変わる仕組みです。
そのため、教材を購入するさいは自分が受験する月がどちらの法令基準日の期間に該当するかを必ず確認し、受験する年度に対応したテキストを選ぶ必要があります。
FP2級はCBT形式(パソコンでの受験する形式)が導入されており、試験問題はテストセンターの画面上にのみ表示されるため、試験終了後に試験問題を持ち帰ることはできません。
また、問題用紙が配られないだけでなく、試験中に計算用として配られるメモ用紙についても、試験終了時に必ず回収されます。そのため、自分がどの問題でどの選択肢を選んだかをメモして持ち帰ることも不可能です。
こうした理由から、従来の筆記試験のように「問題を持ち帰って自己採点をする」ことができなくなっています。ただし、CBT試験では試験終了ボタンを押した直後にその場でパソコン画面に得点が表示され、合否の見込みがすぐに分かる仕組みになっています(※正式な合否は、受験した月の翌月中旬に発表されます)。
学科試験・実技試験のどちらも「6割以上の正答」が合格ラインになりますが、満点の設定が異なるため、合格に必要な点数には違いがあります。
具体的には、学科試験は(FP協会・金財ともに)60点満点中36点以上で合格となります。一方の実技試験は、FP協会が100点満点中60点以上、金財が50点満点中30点以上と、実施団体によって満点の設定が異なりますが、必要となる得点率はいずれも一律で6割以上です。
FP2級は他の受験生との競争ではなく、この基準点さえクリアすれば全員が合格できる絶対評価の試験です。
なお、CBT形式は試験終了ボタンを押した直後にパソコン画面に得点が表示されるため、合格・不合格をその場で確認することができます。
「実技」という言葉から面接形式の質疑応答を想像される方もいらっしゃるかもしれませんが、実際にはパソコン上で選択肢を選んだり数値を入力したりするCBT方式の試験です。問われる内容や出題形式は、FP協会と金財のどちらを受験するかによって大きく異なります。
FP協会の実技試験(資産設計提案業務)は全40問構成で、FPの学習領域である6分野から満遍なく出題されます。ひとつの大きな相談事例を深掘りするのではなく、FPの関連業法や職業倫理に関する正誤問題のような知識問題と、各種資料を読み解いて解答するタイプの簡単な事例問題が組み合わされています。
具体的には、キャッシュフロー表の空欄補充や係数早見表を用いたローン返済額の計算、源泉徴収票や各種保険証券、特定口座年間取引報告書といった実務的な資料をもとに所得や控除額、保険金の給付額を算定する問題などが出題されます。多種多様な図表を正確に読み解き、全分野の知識を満遍なく活用する総合力が求められます。
一方、金財の実技試験は4科目ともに大問5題×小問3題(計15問)で構成されており、主に、架空の顧客からの相談事例(ケーススタディ)を読み解いたうえで、各小問に解答する形式が採られています。
具体的には、最初に顧客の家族構成、収入状況、保有資産などの詳細な前提条件が提示され、それに沿って老齢年金や遺族年金の受給額計算、各種所得税・相続税の計算などを行います。金財の実技試験では、選択した専門分野に関する事例を深く読み込み、適切な言葉や数値を導き出す対応力が求められます。
会社の指示や業務上の強いこだわりがない方には、平均合格率が高く学習したことがそのまま点数につながりやすいFP協会の「資産設計提案業務」が最もおすすめです。
ただし、ご自身の勤務先や目指す業界、実務での活用目的に合わせて、金財の各科目を選択するのも決して間違いではありません。以下で、それぞれの特徴について簡単にご紹介します。
まず、FP協会の「資産設計提案業務」は、FPの6分野(ライフ・リスク・金融・タックス・不動産・相続)から広く均等に出題されます。総合的なお金の知識を身につけたい方やなるべく早く合格したい方に向いています。特定の分野に偏らないため対策が立てやすく、平均合格率も高いのが大きな特徴です。
一方、金財の実技試験は特定の業界で働いている方や仕事に直結する深い知識を身につけたい方におすすめです。例えば、「個人資産相談業務」は、銀行のリテール営業や証券会社に勤務する方など、個人の資産運用や不動産活用を集中的に学びたい方に向いています。「生保顧客資産相談業務」は、生命保険会社や代理店の営業職として、個人・法人の保険設計や各種税務知識を深めたい方に最適です。「損保顧客資産相談業務」は、損害保険代理店や関連業務に就いており、自動車保険や法人の賠償責任リスク対策を強化したい方におすすめします。そして「中小事業主資産相談業務」は、金融機関の法人営業や税理士事務所のスタッフなど、法人の財務分析や非上場株式の評価、事業承継に関する制度などを実務で扱う方向けの科目です。
出来るだけ最短コースで資格を取得したい場合や、全般的な知識を広く浅く学びたいという場合はFP協会の「資産設計提案業務」を、勤務先の業界に合わせたり特定の業務に直結する専門性を高めたりしたい場合は、金財の4科目の中から選択することをおすすめします。
学科試験と実技試験は同じ日に同時に受験することもできますし、別々の日に分けて受験することも可能です。ご自身の学習ペースに合わせて自由に選択することができます。
CBT試験(パソコンでの受験)が導入された現在では、試験日を各自で自由に指定できるようになったため、スケジュール調整がより柔軟になりました。1日で一気に合格を目指したい場合は「午前に学科試験、午後に実技試験」というように同日予約をして受験することができます。逆に、一度に両方の対策をするのが不安な場合は、まず先に学科試験だけを受験し、合格後に実技試験を受験するという方法も可能です。
なお、FP2級には一部合格(免除制度)という仕組みがあり、学科・実技のどちらか一方に合格すれば、その合格実績は翌々年度末まで有効になります。そのため、不合格のリスクを抑えて確実に1ステップずつ進めたい初学者の方には、別々の日に分けて受験することをおすすめします。
FP2級は学科試験と実技試験の両方に合格する必要がありますが、学科試験と実技試験のどちらか片方だけ合格している状態を「一部合格」といいます。
この一部合格の有効期限は翌々年度末までとなっており、有効期限が過ぎると一部合格は自動的に失効する仕組みになっています。例えば、2026年度中に一部合格した場合、有効期限は2028年度末(2029年3月31日)になります。
| 試験の免除を受けられる人 | 免除になる試験科目 |
|---|---|
| 1級の技能検定の合格者 | 1,2,3級の学科試験 |
| 「FP養成コース」の修了者でFP業務に関し1年以上の実務経験を有する者 | 1,2,3級の学科試験 |
| 日本FP協会のCFP認定者 | 1級の学科試験 |
| 日本FP協会のCFP資格審査試験の合格者 | 1級の学科試験 |
| 2級の技能検定の合格者 | 2,3級の学科試験 |
| 1,2級学科試験のみの合格者 | 2級の学科試験(※期限あり) |
| 2級実技試験のみの合格者 | 2級の実技試験(※期限あり) |
| 3級の技能検定の合格者 | 3級の学科試験 |
| 1,2,3級学科試験のみの合格者 | 3級の学科試験(※期限あり) |
| 3級実技試験のみの合格者 | 3級の実技試験(※期限あり) |
学科試験と実技試験のどちらか片方だけに合格した「一部合格」の状態にある場合、有効期限内であれば、次回の受験時にその合格科目の試験を免除(スキップ)できる制度です。
【予約時に申請した場合】→両方合格後の手続きは不要
FP2級の資格を取得するには学科と実技の両方に合格する必要がありますが、もし片方しか合格できなかった場合でも、その合格実績は、試験を受けた日が属する年度の翌々年度末まで有効となります。
そのため、有効期限内にもう片方の科目を申し込むさいに、受験予約画面で合格済みの一部合格番号を入力して免除申請を行えば、未合格の科目だけを受験して総合合格を目指すことができます。
【予約時に申請しなかった場合】→両方合格後に手続きが必要
予約時に免除申請の手続きを行わずにもう片方の科目を受験・合格した場合、システム上で過去の合格履歴と今回の合格が自動的に紐付きません。このままですと、主催者側で「学科と実技の両方に合格した」という確認が取れないため、通常であれば後日に自宅へ郵送される合格証書を受け取ることができません。
このような場合は、後から「過去に合格した科目の番号」と「新しく合格した科目の番号」を合わせて書類等で申請すれば、2つの合格実績を1つに統合し、FP2級の正式な合格証書を後日発行してもらうことが可能です。
FP2級とFP1級を同時に受験することはできません。
FP2級の試験はパソコンの画面上で問題に解答するCBT方式に移行したため、受験者の希望する日時に全国各地のテストセンターで随時受験することが可能です。一方、FP1級の学科試験は従来通りの紙の試験問題と解答用紙を使用する筆記試験方式のままであり、原則として1年度に3回(5月・9月・1月)、決められた日に全国一斉で実施されます。
このように、FP2級とFP1級は試験の実施形式や開催される日程が完全に異なるため、同じ日に同じ会場で受験することは不可能です。まずはFP2級の試験を受験して合格し、その後、FP1級の学科試験へとステップアップしていく流れになります。
国家資格であるFP2級(2級ファイナンシャル・プランニング技能士)は、一度合格すれば有効期限はなく、生涯にわたって履歴書などに記載できます。定期的な継続教育講習を受けたり、数年ごとに更新手続きや更新費用を支払ったりする必要は一切ありません。
なお、FPの資格には国家資格である「FP技能士(1級〜3級)」と、日本FP協会が認定する民間資格である「AFP・CFP」の2系統があります。民間資格のAFP・CFPは、2年ごとに所定の研修を受けて単位を取得し、更新手続きを行わなければ資格が失効する仕組みになっています。
FP2級は就職や転職において一定の評価はされますが、他者と差をつける強力な武器というよりは、金融・不動産業界などで実務に携わるための「最低限のパスポート」としての意味合いが強い資格です。
FP3級が「お金の基本を主体的に学ぶ意欲」を示すものであるのに対し、FP2級に合格すると、実務に対応できる最低限の基礎知識が身についている証明として、初めて履歴書や名刺に堂々と記載できるようになります。
銀行、証券、保険、不動産などの業界では、FP2級の取得を入社後や昇格の必須条件としている企業も多く、持っていて当たり前とみなされるケースも少なくありません。
就職・転職市場において専門家として高く評価され、確固たるアドバンテージとなるのは、さらに高度な専門性を有するFP1級やCFPです。これらの業界への就職・転職を考えていらっしゃる方は、FP2級の合格は「実務家としての入り口」と捉え、上位資格であるFP1級やCFPの合格を狙いましょう。
名刺に記載する場合は、国家資格の称号として「2級ファイナンシャル・プランニング技能士」と書くのが一般的です。なお、実技試験の科目まで細かく伝えたい場合は「2級ファイナンシャル・プランニング技能士(資産設計提案業務)」のように、科目名を後ろに併記することも認められています。
これに対して、履歴書(免許・資格欄)に記載する場合は、取得した称号ではなく合格した試験の名称として「〇〇年〇月 2級ファイナンシャル・プランニング技能検定 合格」と記載するのが一般的です。「FP2級 合格」や「2級FP技能士 取得」といった略称や混ざった表現は、ビジネスや就職活動の書類としては不適切とみなされる場合があるため注意しましょう。
海外の名刺や英文履歴書に記載するさいは、合格後に名乗ることができる資格(称号)名として記載するのが一般的です。「2級ファイナンシャル・プランニング技能士」の英語表記は、「2nd grade Certified Skilled Professional of Financial Planning」になります。
「技能士」に該当する英単語は「Skilled Worker(労働者)」ではなく、「Skilled Professional(専門職)」と定義されているため、名刺の英語面や英文の履歴書に記載するさいは、上記のつづりを使用するのが正確です。
| 3級ファイナンシャル・プランニング技能士 |
|---|
| 3rd grade Certified Skilled Professional of Financial Planning |
| 2級ファイナンシャル・プランニング技能士 |
| 2nd grade Certified Skilled Professional of Financial Planning |
| 1級ファイナンシャル・プランニング技能士 |
| 1st grade Certified Skilled Professional of Financial Planning |
FP協会・金財ともに、有料で合格証書の再交付(再発行)をしてもらうことが可能です。
再交付手数料はいずれの団体も一律2,000円(非課税・振込手数料は自己負担)です。手続きを行うさいは、それぞれの団体の公式サイトから「合格証書再交付申請書」をダウンロードして必要事項を記入し、手数料を振り込んださいの控えなどの必要書類を添えて郵送で申し込む形になります。
なお、上記のとおり賞状タイプの「合格証書」の再交付には郵送の手間や日数がかかりますが、就職・転職や社内提出などで「合格した事実を証明する書類」が急ぎで必要な場合は、「合格証書」ではなく「合格証明書」をWEB上で交付してもらうことも可能です。この合格証明書は、FP協会・金財ともにCBT受験申請システムのマイページ等から手数料無料でダウンロードすることができます。
年会費の支払いや登録手続きは不要です。一度合格すれば、登録手続きや更新費用などをかけることなく、一生涯「FP2級(2級ファイナンシャル・プランニング技能士)」を保持・名乗ることができます。
なお、同じFP関連の資格でもFP協会が認定する「AFP」や「CFP」とは資格の性質や維持コストが異なります。具体的な違いは以下のとおりです。
- 年会費:無料(永久に0円)
- 登録手続き:不要(合格した時点で自動的に「2級FP技能士」を名乗れます)
- 資格の更新:なし(有効期限がないため、継続教育や単位取得の義務はありません)
- 年会費:有料(AFPは年12,000円、CFPは年20,000円が必要)
- 登録手続き:必須(合格後、入会金10,000円等を支払って会員登録をしないと資格を名乗れません)
- 資格の更新:あり(2年ごとに所定の講習やテストを受け、継続教育単位を取得する義務があります)
以上のように、AFPやCFPは資格を「維持・更新し続けるためのお金と手間」が毎年発生しますが、FP2級は合格したその日から1円の維持費もかけずにステータスを保持し続けることができるため、コストパフォーマンスの面でも非常に優れた資格と言えるでしょう。
FP2級の勉強方法に関するQ&A(7)
合格に必要な勉強時間は、FP関連の知識の有無や地頭の良さ、勉強期間、年齢などによって大きく異なりますが、FP3級の知識をベースとしたうえで、一般的にはさらに150時間前後がひとつの目安と言われています。
すでに金融・不動産業界などにお勤めの方や、FP3級合格直後で基礎知識がしっかりと定着している状態であれば100時間〜150時間ほどで合格できるケースもありますが、FP3級の合格から時間が空いて知識が抜け落ちている場合や、実務経験要件を満たしてほとんど知識がない状態からスタートする場合は、専門用語や法制度を基礎から理解するために150時間〜250時間ほど確保しておくと安心です。
なお、FP2級の合格は実務家としての「最低限のパスポート」であり、就職・転職市場で専門家として高く評価され、確固たるアドバンテージとなる上位資格(FP1級やCFPなど)へとステップアップしていく場合の勉強時間の目安は以下の通りです。
最難関であるFP1級の合格には、FP2級合格後にさらに400時間〜600時間の膨大な学習時間が求められます。また、FP協会が認定するCFP試験(全6科目)の合格を目指す場合も、FP2級合格後にさらに300時間〜500時間前後が必要です。その後、CFP資格の保有者がFP1級の実技試験のみを受験して1級合格を目指すルートであれば、20時間前後の追加対策で合格圏内に到達することができます。
- FP3級(学科+実技):50時間前後
- FP2級(学科+実技):3級合格+150時間前後
- FP1級(学科+実技):2級合格+400時間~600時間
- CFP(6科目):2級合格+300時間~500時間
- FP1級(実技のみ):CFP合格+20時間前後
FP2級も3級と同様に、市販の教材や学習用コンテンツが非常に充実しているため、独学で十分に合格可能です。
独学を始めるにあたっては、最新版のテキストと問題集、本番でも使用する電卓の3点をお手元にご用意ください。FP2級からはより深く細かい知識が問われるようになるため、税金や社会保険などの法改正に確実に対応した最新の教材を選ぶことが重要です。
現在は初心者向けにイラストや図解を多く取り入れた分かりやすい市販テキスト・問題集が多数出版されているため、これらを使って毎日30分から1時間~2時間程度の学習を2か月から3か月ほど継続できれば、合格ラインである6割以上の得点力を身につけることができます。
最もおすすめなのは、圧倒的なシェアを誇るTAC出版の「みんなが欲しかった! FPの教科書 2級」および「みんなが欲しかった! FPの問題集 2級」のシリーズです。私がFP2級を受験したときに実際に使用した教材です。
テキストは全編フルカラーかつ手書き風の親しみやすいイラストや図解が豊富で、難しい専門用語や複雑な税制の仕組みが視覚的にすんなり理解できるのが特徴です。また、問題集は本試験で頻出の良問を厳選して収載しており、見開きで問題と解答・解説が完結する構成は非常に使いやすいです。
さらに、このテキスト・問題集には、現在のCBT試験(パソコンでの受験)に備えられる「本番そっくりの模擬試験プログラム」がWEB特典として付属しています。自宅のPCで本番さながらの画面操作を体験することができるのも大きなメリットのひとつです。
必須ではありませんが、出題傾向の変化を網羅した直前期の総仕上げとして非常に有効なため、学習時間に余裕があれば一冊購入して解くことをおすすめします。
特に近年のCBT試験(パソコンでの受験)への移行に伴い、市販の予想問題集には購入者特典として、「WEB上で本番そっくりのCBT疑似試験を受けられるプログラム」が付いているケースが大半です。この特典により、本番のパソコン画面での操作感や時間配分を、自宅のPCでリアルに体感することができます。
また、予想問題集には出題可能性の高い重要論点が厳選されているだけでなく、各分野の要点をまとめた直前チェック用のミニ冊子や、法改正に対応した出題予想などの付録が充実しているのも魅力です。
なお、予想問題集を使って学習を進めるさいには、以下の3つのポイントを意識するとより効果的です。これらを徹底することで、合格をより確実なものにできます。
- 必ず時間を計って解き、時間配分の感覚を養うこと。
- 間違えた問題や偶然当たっただけの選択肢をそのままにせず、必ずテキストに戻って周辺知識まで復習すること。
- 最低でも2回以上は繰り返し解き直し、知識を完全に定着させること。
FP2級の学科試験・実技試験では、資産運用や各種税金の計算、年金・保険金の算出といった計算問題が必ず出題されるため、電卓は必要です。1,000円前後の手頃なものでも大きな問題はありませんが、押し間違いによるタイムロスや誤入力を防ぐためにも、以下の条件を満たした電卓を選ぶのがおすすめです。
- おすすめの電卓の選び方:①液晶画面に数字が12桁表示できるもの、②キーを素早く叩いても反応する早打ち機能(ロールオーバー)があるもの、③そして机の上で滑らないように裏面に滑り止めゴムがついている卓上サイズのものを選ぶと、ストレスなく素早く計算できます。
- おすすめ機種:将来的に上位級であるFP2級やFP1級、あるいは簿記検定などの合格まで見据えている方には、SHARPの学校用電卓「SHARP EL-G37」をおすすめします。この機種は、上記の①②③の条件を全て満たしているだけでなく、キーの打鍵感・静粛性、液晶の視認性も優れているため、老若男女、すべての受験生におすすめできる一台です。
なお、FPの試験では関数電卓や金融電卓、印刷機能付きの電卓、音が出る電卓などは持ち込みが禁止されています。購入のさいは、持ち込み可能な電卓であるかを必ず確認するようにしてください。
FP2級のおすすめの勉強法は、テキストと問題集を連動させてインプットとアウトプットを繰り返し、最後に予想問題集で仕上げるという王道の3ステップです。
具体的には、まずテキストをひと通り読んで試験範囲の全体像を大まかに把握します。その次のステップとして、テキストと問題集を使って、単元ごとに「テキストをじっくり読む→対応する問題を解く→間違えた箇所を復習する」というサイクルを繰り返して教材を1周します。
もし学習時間に余裕があれば、問題集だけをもう1周繰り返すことで知識がより強固に定着します。間違えた問題や勘で当たった問題はチェックしておいて、その部分だけテキストに戻って周辺知識を確認しましょう。
そして最後のステップとして、市販の予想問題集を使って本番の出題傾向や制限時間、CBT試験の画面操作に慣れる総仕上げを行えばバッチリです。
FP試験ナビでは合格者の方々にご投稿いただいた合格体験記を公開しています。合格体験記には勉強法のヒントがたくさんつまってるので、ぜひこちらもあわせてご確認ください。
わざわざFP3級のテキストを購入し直して復習する必要はありません。いきなりFP2級の勉強を始めても全く問題ありませんが、その代わり必ず最新版のFP2級のテキスト・問題集を使って学習をスタートしてください。
ブランクがあってもいきなりFP2級の学習に進んで良い理由と、学習のポイントは以下の通りです。
- FP2級のテキストで、FP3級の復習も同時にできる。
FP2級のテキストは、FP3級の基礎知識を網羅したうえで、さらに内容を深く掘り下げる構成になっています。そのため、FP2級のテキストを最初から丁寧に読み進めていけば、自然と「FP3級の知識の思い出し」と「FP2級の新しい知識のインプット」を同時に行うことができます。限られた時間を有効に使うためにも、FP3級のテキストに戻るのではなく、FP2級の対策からスタートするのが効率的です。 - 最新版の教材を使うことが絶対条件。
ブランクがある方に最も注意していただきたいのが法改正の影響です。FP試験は、税制や社会保険、年金額などの制度変更がいろんな形で出題されます。数年前の古い知識のままでは、現在の試験で不正解になってしまう論点が多数存在します。過去の知識を最新の知識に正しく上書きするためにも、昔使っていた教材や古いお下がりは使わず、必ず最新の法改正に対応した教材を新しく用意してください。
ブランクがあると、最初のうちは少し戸惑うかもしれません。1周目から無理に理解しようとせずに、「そういえばこんなルールや用語もあったな」と過去の記憶を呼び覚ますような感覚でテキストを読み進めてみてください。
最新の教材を使って「テキストを読む→問題を解く」という王道のサイクルを繰り返し回していけば、すぐに勘を取り戻すことができるはずです。
昨年5月にFP2級に合格(個人資産業務のおいて)しました。この機会に別の実技を受験してみようかと考えていますが、その場合にも学科試験合格の免除期限があるのでしょうか?片方のみ合格(学科、実技いずれか)の場合には、有効期限があるのは承知してます。それと同じで翌々年まで免除され、それ以降になったら学科も受験しなくてはいけないのでしょうか?それとも、合格しているので、学科は無期限で免除され、各種の実技だけ試験を受けることができるのか?ご教示をお願い致します。
ご存知のとおり、有効期限があるのは一部合格です。
学科・実技に合格している状態(=完全合格)であれば有効期限はありませんので、学科試験は無期限で免除となり、各実技試験のみを受験することができます。
なお、受験のさいは、念のため日本FP協会または金財に直接お問い合わせください。