2016年9月試験

FP2級 学科試験 2016年9月 問28(過去問解説)

四択問題

分野:金融

NISA(少額投資非課税制度)に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。なお、本問においては、NISAにより投資収益が非課税となる口座をNISA口座という。

  1. NISA口座に受け入れることができる上場株式等には、公募株式投資信託のほかに、公募公社債投資信託も含まれる。
  2. NISA口座の2016年分の非課税枠には年間120万円の上限があり、その上限に達していない未使用分については、翌年以降に繰り越すことができない。
  3. NISA口座を通じて購入した上場株式等を売却することにより生じた損失は、確定申告することにより、一般口座や特定口座で保有する他の上場株式等の配当金等や譲渡益と通算することができる。
  4. NISA口座を通じて上場株式を購入した場合、その譲渡益が非課税となるのは最長で3年間である。



解答

2

解説

NISAは、2014年度から始まった少額投資非課税制度の愛称です。

非課税期間は最長5年間で、受入限度額(非課税枠)は年間120万円までとなっています。ジュニアNISA・つみたてNISAと同様に、受入限度額の未使用分を翌年に繰り越すことはできません。


1.は不適切。NISAの対象となるのは、上場株式や公募株式投資信託、ETF(上場投資信託)、J-REIT(不動産投資信託)などです。銀行預金や国債、社債、公募公社債投資信託は対象外になります。

2.は適切。NISAの非課税枠の未使用分は、翌年以降に繰り越すことができません。

3.は不適切。NISAで生じた損失はなかったものとみなされるため、特定口座や一般口座で保有する上場株式等の配当と損益通算をすることはできません。また、損失を翌年以降に繰り越すこともできません。

4.は不適切。譲渡益が非課税となるのは最長で5年間です。なお、売却しても非課税枠を再利用することはできません。

3種類のNISA
一般NISA ジュニアNISA つみたてNISA
対象年齢 20歳以上 0歳~19歳 20歳以上
非課税期間 最長5年間 最長20年間
受入限度額
(非課税枠)
年間120万円 年間80万円 年間40万円
未使用分の繰越 不可
損益通算 不可
ロールオーバー 不可
併用 不可
(どちらか選択)
不可
(どちらか選択)

非課税期間終了後、翌年の非課税枠を利用して各NISA勘定で保有を続けること。

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