四択問題
分野:不動産
建築基準法に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
- 地方公共団体は、建築物の用途または規模の特殊性により必要があると認めるときは、条例によって、建築物の敷地と道路との関係についての制限を付加することができる。
- 建築物が防火地域と準防火地域にわたる場合、原則として、その全部について、防火地域の規制が適用される。
- 建ぺい率60%の近隣商業地域内で、かつ、防火地域内にある耐火建築物については、建ぺい率に関する制限の規定は適用されない。
- 前面道路の幅員が12m未満である第一種低層住居専用地域内の建築物の容積率は、「都市計画で定められた容積率」と「当該道路幅員に10分の4を乗じて得た数値」のいずれか低い方の数値以下でなければならない。
解答
3
解説
1.は適切。条例によって、建築物の敷地と道路との関係についての制限を付加することはできますが、緩和することはできない点もあわせて押さえておきましょう。
2.は適切。建築物が防火地域および準防火地域にわたる場合においては、原則として、その全部について防火地域内の建築物に関する規定が適用されます。面積比に関係なく、厳しい方の規定が適用されることを押さえておきましょう。
なお、防火地域・準防火地域以外の特に何も指定されていない地域を未指定地域(無指定地域)といいます。規制は「①防火地域②準防火地域③未指定地域」の順番で厳しくなります。
- 防火地域と準防火地域にまたがる場合:防火地域の規制が適用される
- 防火地域と未指定地域にまたがる場合:防火地域の規制が適用される
- 準防火地域と未指定地域にまたがる場合:準防火地域の規制が適用される
3.は不適切。建ぺい率に関する制限の規定が適用されない(=建ぺい率100%)のは、建ぺい率80%の地域内で、かつ防火地域内にある耐火建築物です。
本肢の建築物は、「防火地域内にある耐火建築物」として建ぺい率が10%緩和されるため、トータルの建ぺい率は70%(=60%+10%)になります。
4.は適切。前面道路の幅員が12m未満の場合は、容積率に制限が課せられます。住居系は40%(10分の4)を乗じますが、商業系・工業系は60%(10分の6)を乗じます。
FP2級 過去問解説 全問リスト
【試験回別】過去問解説
FP2級 過去問解説