2017年1月試験

FP2級 学科試験 2017年1月 問28(過去問解説)

四択問題

分野:金融

NISA(少額投資非課税制度)に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。なお、本問においては、NISAにより投資収益が非課税となる口座をNISA口座という。

  1. NISA口座で保有することができる上場株式等には、上場投資信託(ETF)や上場不動産投資信託(J-REIT)は含まれない。
  2. NISA口座で保有する上場株式等を売却することにより生じた損失は、特定口座で保有する上場株式等の配当と損益通算をすることができる。
  3. NISA口座で保有する上場株式等を売却することにより生じた損失は、確定申告をすることにより、翌年以降3年間繰り越すことができる。
  4. NISA口座で保有する上場株式の配当金を非課税にするためには、株式数比例配分方式を選択しなければならない。



解答

4

解説

NISAは、2014年度から始まった少額投資非課税制度の愛称です。

非課税期間は最長5年間で、受入限度額(非課税枠)は年間120万円までとなっています。ジュニアNISA・つみたてNISAと同様に、受入限度額の未使用分を翌年に繰り越すことはできません。


1.は不適切。NISA口座で保有することができる上場株式等には、上場投資信託(ETF)や上場不動産投資信託(J-REIT)も含まれます。

2.も3.も不適切。NISA口座で生じた損失はなかったものとみなされるため、特定口座で保有する上場株式等の配当と損益通算をすることはできません。また、翌年以降に繰り越すこともできません。

4.は適切。配当金の受取方法は、株式数比例配分方式・登録配当金受領口座方式・配当金領収証方式・個別銘柄指定方式の4種類があります。

  • 株式数比例配分方式:証券口座に入金される方法
  • 登録配当金受領口座方式:銀行口座に入金される方法
  • 配当金領収証方式:配当金領収証を郵便局等で換金する方法
  • 個別銘柄指定方式:銘柄ごとにどうやって受け取るか決める方法

NISA口座で保有する上場株式の配当金を非課税扱いにするためには、配当金の受取方法として株式数比例配分方式を選択する必要があります。

3種類のNISA
一般NISA ジュニアNISA つみたてNISA
対象年齢 20歳以上 0歳~19歳 20歳以上
非課税期間 最長5年間 最長20年間
受入限度額
(非課税枠)
年間120万円 年間80万円 年間40万円
未使用分の繰越 不可
損益通算 不可
ロールオーバー 不可
併用 不可
(どちらか選択)
不可
(どちらか選択)

非課税期間終了後、翌年の非課税枠を利用して各NISA勘定で保有を続けること。

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