四択問題
分野:不動産
借地借家法に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。なお、本問においては、同法における定期建物賃貸借契約を定期借家契約といい、それ以外の建物賃貸借契約を普通借家契約という。
- 普通借家契約では、賃貸人および賃借人の合意により存続期間を6か月と定めた場合であっても、その存続する期間は1年とみなされる。
- 定期借家契約では、賃貸借期間が1年以上の場合、賃貸人は、原則として、期間満了の1年前から6か月前までの間に賃借人に対して契約が終了する旨の通知をしなければ、その終了を賃借人に対抗することができない。
- 定期借家契約では、賃借人に造作買取請求権を放棄させる旨の特約は有効となる。
- 定期借家契約では、床面積が200㎡未満である居住用建物の賃借人が、転勤によりその建物を自己の生活の本拠として使用することが困難となった場合、賃借人は、当該契約の解約の申入れをすることができる。
解答
1
解説
1.は不適切。普通借家契約の存続期間を1年未満とした場合、両者の合意の有無にかかわらず、期間の定めのない契約とみなされます。なお、定期借家契約は存続期間の制限がないため、1年未満の契約も有効です。
2.は適切。なお、更新をしない旨の相手方に通知をしなかったときは、従前の契約と同一の条件で契約を更新したものとみなされ、契約の存続期間は定めがないものになります。
3.は適切。造作買取請求権は任意規定のため、賃借人に造作買取請求権を放棄させる旨の特約は、普通借家契約・定期借家契約に関係なく有効です。
4.は適切。定期借家契約は、原則として中途解約することはできません。ただし、床面積が200㎡未満の居住用建物で、転勤等のやむを得ない事情がある場合は契約の解約の申入れをすることができます。
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