分野:リスク

四択問題

 契約者(=保険料負担者)を法人とする生命保険契約の保険料等の経理処理に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。なお、特約については考慮しないものとし、いずれも保険料は毎月平準払いで支払われているものとする。

  1. 被保険者が役員、死亡保険金受取人が法人である長期平準定期保険では、保険期間のうち前半6割に相当する前払期間が経過するまでは支払保険料の2分の1相当額を資産に計上し、前払期間経過後は資産計上された額を期間の経過に応じ取り崩して損金の額に算入することができる。
  2. 被保険者が役員・従業員全員、死亡給付金受取人が被保険者の遺族、年金受取人が法人である個人年金保険の支払保険料は、その2分の1相当額を資産に計上し、残額を損金の額に算入することができる。
  3. 被保険者が特定の役員、死亡保険金受取人および満期保険金受取人が法人である養老保険の支払保険料は、全額を資産に計上する。
  4. 被保険者が役員、死亡保険金受取人が法人である終身保険を解約して受け取った解約返戻金は、資産に計上していた保険料積立金等との差額を雑収入または雑損失として計上する。



解答

2

解説

 1.は適切。保険期間の前半6割相当期間は、保険料の半分を資産(前払保険料)に計上し、もう半分を損金(定期保険料)に算入します。

前半6割相当期間の仕訳
(借)前払保険料 ***
(借)定期保険料 ***
 (貸)現金預金 ***

 なお、保険期間の後半4割相当期間は、保険料の全額を損金(定期保険料)に算入するとともに、前半の6割相当期間において資産計上した前払保険料の金額を、残りの期間で按分して損金(定期保険料)に算入します。

後半4割相当期間の仕訳
(借)定期保険料 ***
 (貸)現金預金 ***
(借)定期保険料 ***
 (貸)前払保険料 ***

 2.は不適切。被保険者が役員・従業員全員、死亡給付金受取人が被保険者の遺族、年金受取人が法人である個人年金保険の保険料は、保険料の90%を資産計上するとともに、残りの10%を損金に算入します。

 3.は適切。なお、死亡保険金受取人が役員・従業員の遺族で、満期保険金受取人が法人の養老保険(ハーフタックスプラン)は、保険料の半分を資産(保険料積立金)に計上し、もう半分を損金(福利厚生費)に算入します。

 4.は適切。解約返戻金よりも保険料積立金のほうが多い場合は差額を雑損失、保険料積立金よりも解約返戻金のほうが多い場合は差額を雑収入で処理します。

解約返戻金<保険料積立金の場合の仕訳
(借)現金預金 ***
(借)雑損失 ***
 (貸)保険料積立金 ***
解約返戻金>保険料積立金の場合の仕訳
(借)現金預金 ***
 (貸)保険料積立金 ***
 (貸)雑収入 ***