FP2級 学科試験 2018年9月 問23（過去問解説）

四択問題

上場投資信託（ETF）の一般的な特徴に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。

1. ETFは、株価指数に連動するものに限られており、貴金属や穀物、原油など商品価格・商品指数に連動するものは上場されていない。
2. ETFを市場で購入する際に支払う委託手数料は、証券会社により異なる。
3. ETFを市場で売却する際には、証券会社に支払う委託手数料のほか、信託財産留保額がかかる。
4. ETFの分配金には、普通分配金と元本払戻金（特別分配金）とがあり、税務上、普通分配金は課税対象となり、元本払戻金（特別分配金）は非課税となる。

解答

2

解説

ETFは「Exchange Traded Funds」の略語で、特定の指数に連動するように設計・運用されている投資信託です。

1.は不適切。指数の種類は豊富で、TOPIXや日経平均株価などの株価指数だけでなく、海外の株価指数や金、原油、各種原料（小麦・とうもろこし・大豆）などに連動するものもあります。

2.は適切。全てのETFは金融商品取引所に上場しているため、一般の株式と同じように売買することができます。

委託手数料（売買手数料）は、一般の株式と同様に購入・売却のさいに発生しますが、その金額は証券会社により異なります。

3.は不適切。ETFを市場で売却するさいに発生するのは、証券会社に支払う委託手数料（売買手数料）のみです。

投資信託を売却するさいに発生する信託財産留保額と混同しないように気をつけましょう。

4.は不適切。ETFの分配金に対する課税は、一般の株式の配当金に準じて処理されるため、投資信託のような個別元本方式による課税は行われません。

よって、分配金を普通分配金と元本払戻金（特別分配金）に区別することなく、その全額が課税の対象になります。

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