2019年1月試験

FP2級 学科試験 2019年1月 問28(過去問解説)

四択問題

分野:金融

アセットアロケーション等に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。

  1. アセットアロケーションは、さまざまなリスクを低減しつつ安定したリターンを目指すために、投資資金を複数の資産クラス(国内外の株式、債券、不動産等)に配分することである。
  2. 現代ポートフォリオ理論の一般的な考え方によれば、運用の成果に与える影響は、資産クラスの配分比率よりも個別銘柄の選択や売買のタイミング等の方が大きいとされている。
  3. 運用期間を通して定められた資産クラスの金額の配分比率を維持する方法の一つとして、値上がりした資産クラスを売却し、値下がりした資産クラスを購入するリバランスという方法がある。
  4. 資産クラスの金額ではなくリスク量が同等になるように配分比率を決める運用においては、特定の資産クラスのボラティリティが上昇した場合、当該資産を売却する方法がある。



解答

2

解説

1.は適切。なお、各個人の適切なアセットアロケーションは、資産状況・投資目的・リスク許容度などによって異なるため、絶対的に正しい組み合わせ(配分比率)はありません。

2.は不適切。説明がです。

現代ポートフォリオ理論の一般的な考え方によれば、運用の成果に与える影響は、個別銘柄の選択や売買のタイミングよりも資産クラスの配分比率のほうが大きいとされています。

3.は適切。例えば、投資資金が100万円で、株式と債券の配分比率を50%ずつと定めた場合、最初は株式・債券を50万円ずつ購入することになります。

その後、株式が値上がりし、債券が値下がりした結果、株式の評価額が100万円、債券の評価額が40万円になったとします。

このような場合には、値上がりした株式を30万円分売却するとともに、値下がりした債券を30万円分購入する「リバランス」を行うことにより、当初の配分比率(50:50)を維持することができます。

4.は適切。資産クラスの金額ではなくリスク量が同等になるように配分比率を決める運用をリスクパリティ運用(戦略)といいます。

リスクパリティ運用(戦略)は、リスク量が同等になるように定期的に配分比率を調整するため、特定の資産クラスのボラティリティが上昇してリスク量が増加した場合は、当該資産を売却することによってリスク量の調整を行います。

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