四択問題
分野:タックス
所得税における損益通算に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
- 上場株式を譲渡したことによる譲渡所得の金額の計算上生じた損失の金額は、総合課税を選択した上場株式の配当所得の金額と損益通算することができない。
- 業務用車両を譲渡したことによる譲渡所得の金額の計算上生じた損失の金額は、事業所得の金額と損益通算することができない。
- 不動産所得の金額の計算上生じた損失の金額のうち、その不動産所得を生ずべき土地の取得に要した負債の利子の額に相当する部分の金額は、事業所得の金額と損益通算することができない。
- 生命保険の解約返戻金を受け取ったことによる一時所得の金額の計算上生じた損失の金額は、不動産所得の金額と損益通算することができない。
解答
2
解説
損益通算することができる損失は、不動産所得・事業所得・山林所得・譲渡所得の4つです。
試験対策としては、4つの所得の頭文字を「不・事・山・譲(ふじさんじょう・富士山上)」という語呂で覚えるとともに、以下の例外をきちんと押さえておきましょう。
- 不動産所得:土地を取得するさいに借り入れたお金の利子(※建物を取得するさいに借り入れたお金の利子は損益通算可能)
- 譲渡所得:ヨット・別荘・貴金属・ゴルフ会員権など生活に必要でない贅沢品の譲渡によって生じた損失、土地・建物・株式などの譲渡損失(※一部例外あり)
1.は適切。譲渡所得にかかる損失は損益通算することができますが、株式の譲渡損失は例外です。
- 総合課税:配当控除の適用可、上場株式等の譲渡損失との損益通算不可
- 申告分離課税:配当控除の適用不可、上場株式等の譲渡損失との損益通算可
- 申告不要:配当控除の適用不可、上場株式等の譲渡損失との損益通算不可
2.は不適切。譲渡所得にかかる損失は損益通算することができます。
3.は適切。不動産所得にかかる損失は損益通算することができますが、土地を取得するさいに借り入れたお金の利子は例外です。
4.は適切。一時所得にかかる損失は損益通算することができません。
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