四択問題
分野:相続
不動産等に係る資産承継対策や納税資金対策に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
- 「直系尊属から住宅取得等資金の贈与を受けた場合の贈与税の非課税」の適用を受けるためには、贈与を受けた年の1月1日において、贈与者が60歳以上でなければならない。
- 配偶者から居住用不動産の贈与を受けた場合において、贈与税の配偶者控除の適用を受けるためには、その配偶者との婚姻期間が10年以上でなければならない。
- 相続人が代償分割により他の相続人から交付を受けた現金は、贈与税の課税対象となる。
- 延納の許可を受けた相続税額について、所定の要件を満たせば、延納から物納へ変更することができる。
解答
4
解説
1.は不適切。「直系尊属から住宅取得等資金の贈与を受けた場合の贈与税の非課税」の適用を受けるにあたって、贈与者の年齢が問われることはありません。
よって、贈与者が60歳未満でも適用を受けることができますが、受贈者(もらうほう)は「贈与を受けた年の1月1日において20歳以上」などの要件を満たす必要があります。
参考・直系尊属から住宅取得等資金の贈与を受けた場合の非課税(国税庁)
2.は不適切。贈与税の配偶者控除は、婚姻期間が20年以上などの一定の要件を満たす場合に、贈与税の基礎控除額(110万円)とは別に2,000万円を限度として控除できる制度です。
3.は不適切。遺産分割の方法には「現物分割」「共有分割」「換価分割」「代償分割」の4種類があります。
- 現物分割:遺産の現物を相続人で分割する方法
- 共有分割:遺産の現物をそのまま複数の相続人で共有する方法
- 換価分割:遺産の全部または一部を現金化して、そのお金を相続人で分割する方法
- 代償分割:相続人の1人が遺産の現物を相続し、他の相続人に対して各相続分に相当する財産を支払う方法
相続人が代償分割により他の相続人から交付を受けた代償財産は、相続税の課税対象になります。
4.は適切。相続税に関しては、延納だけでなく、納期限を延長しても金銭で納付することを困難とする事由がある場合には、申告期限までに物納申告書を提出することにより物納が認められます。
- 贈与税:延納OK・物納NG
- 相続税:延納OK・物納OK(※延納でも無理な場合のみ)
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