2021年5月試験

FP2級 学科試験 2021年5月 問7(過去問解説)

四択問題

分野:ライフ

公的年金の老齢給付に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。

  1. 国民年金の保険料免除期間は、老齢基礎年金の受給資格期間(10年)には算入されない。
  2. 老齢厚生年金の受給権者が老齢厚生年金の繰下げ支給の申出をする場合、老齢基礎年金の繰下げ支給の申出を同時に行わなければならない。
  3. 65歳以上の厚生年金保険の被保険者に支給される老齢厚生年金は、在職老齢年金の仕組みにより、当該被保険者の総報酬月額相当額と基本月額の合計額が47万円(2020年度価額)を超える場合、経過的加算部分等を除いた年金額の全部または一部が支給停止となる。
  4. 老齢厚生年金の加給年金額対象者である配偶者が、厚生年金保険の被保険者期間が10年以上である特別支給の老齢厚生年金の受給権を取得したときは、当該配偶者に係る加給年金額は支給停止となる。



解答

3

解説

1.は不適切。老齢基礎年金の受給資格期間(10年)には、保険料納付済期間だけでなく、保険料免除期間や合算対象期間(カラ期間)も含まれます。

国民年金保険料の納付・免除・猶予
受給資格期間への算入 年金額への反映
納付(追納)
全額免除 △(一定割合)
一部免除 △(一定割合)
納付猶予 ×
学生納付特例 ×
未納 × ×

2.は不適切。繰下げ支給(=遅くもらう)の申請に関しては、老齢基礎年金と老齢厚生年金をセットで行う必要はありません。片方のみを繰下げることも可能です。

一方、繰上げ支給(=早くもらう)の申請に関しては、老齢基礎年金と老齢厚生年金をセットで行う必要があります。

3.は適切。なお、総報酬月額相当額と基本月額の合計額が47万円以下の場合は、全額が支給されます。

4.は不適切。老齢厚生年金の加給年金額対象者である配偶者が、厚生年金保険の被保険者期間が20年以上である特別支給の老齢厚生年金の受給権を取得したときは、当該配偶者にかかる加給年金額は支給停止になります。

なお、加給年金の受給中に配偶者の厚生年金保険の被保険者期間が20年以上になった場合、その時点で加給年金が打ち切られます。

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