四択問題
分野:リスク
生命保険契約や保険約款に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
- 生命保険会社は、保険契約者等の保護の観点から、普通保険約款の所定の事項を変更する場合、内閣総理大臣の認可を受けなければならない。
- 生命保険契約は、保険契約者と生命保険会社との合意により契約が成立する諾成契約である。
- 生命保険契約の締結に際し、保険契約者または被保険者になる者は、生命保険会社から告知を求められた事項以外に保険事故の発生の可能性に関する重要な事項があれば、その者が自発的に判断して事実の告知をしなければならない。
- 保険金の支払時期に関して、保険法の規定よりも保険金受取人にとって不利な内容である保険約款の定めは無効となる。
解答
3
解説
1.は適切。保険会社は保険種類ごとに契約の内容を一定にした生命保険約款を作成し、内閣総理大臣の認可を受けて多数の保険契約者が公平な条件で契約できるようにしています。
よって、普通保険約款の所定の事項を変更する場合、内閣総理大臣の認可を受ける必要があります。
2.は適切。諾成契約は「だくせいけいやく」と読みます。両当事者の合意(承諾)だけで成立する契約をいいます。
なお、両当事者の合意だけでなく、目的物の引き渡しなどの給付があって初めて成立する契約を要物契約(ようぶつけいやく)といいます。
3.は不適切。保険契約者または被保険者になる者は、生命保険契約の締結にさいし、保険会社から告知を求められた事項についてのみ回答すれば足ります。聞かれていないことを自発的に回答する必要はありません。
4.は適切。保険法第53条および第82条で、保険法の規定よりも保険契約者・被保険者にとって不利な内容である約款の定めは、原則として無効となる旨が定められています。
このような規定のことを、片面的強行規定(へんめんてききょうこうきてい)といいます。私がずっと「かためん…」と読んでいたことは秘密です。
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