2022年5月試験

FP2級 学科試験 2022年5月 問5(過去問解説)

四択問題

分野:ライフ

公的年金に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。

  1. 国民年金の第1号被保険者は、日本国内に住所を有する20歳以上60歳未満の自営業者や学生などのうち、日本国籍を有する者のみが該当する。
  2. 老齢厚生年金の受給権者が老齢厚生年金の繰下げ支給の申出をする場合、老齢基礎年金の繰下げ支給の申出を同時に行わなければならない。
  3. 老齢厚生年金の額に加給年金額が加算されるためには、原則として、厚生年金保険の被保険者期間が10年以上であり、かつ、その受給権者によって生計を維持されている一定の要件を満たす配偶者または子がいる必要がある。
  4. 産前産後休業を取得している厚生年金保険の被保険者の厚生年金保険料は、所定の手続きにより、被保険者負担分と事業主負担分がいずれも免除される。



解答

4

解説

1.は不適切。日本国内に住所を有する20歳以上60歳未満の自営業者や学生などのうち、厚生年金や共済組合制度に加入していない者は、国籍に関係なく国民年金に加入する(=国民年金の第1号被保険者になる)必要があります。

2.は不適切繰下げ支給(=遅くもらう)の申請に関しては、老齢基礎年金と老齢厚生年金をセットで行う必要はありません。

一方、繰上げ支給(=早くもらう)の申請に関しては、老齢基礎年金と老齢厚生年金をセットで行う必要があります。

3.は不適切。加給年金とは、老齢厚生年金の家族手当のようなものです。以下の2つの受給要件を満たす場合に支給されます。

  • 老齢厚生年金の被保険者期間が20年以上であること
  • 老齢厚生年金の受給権者によって生計を維持されている配偶者またはがいること(※年齢条件あり)

4.は適切。産前産後休業期間は、産前42日(多胎妊娠の場合は98日)、産後56日のうち、妊娠または出産を理由として労務に従事しなかった期間です。

この期間にかかる保険料は、事業主が「産前産後休業取得者申出書」を日本年金機構へ提出することにより、事業主負担分・被保険者負担分のいずれも免除されます。

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