四択問題
分野:リスク
任意加入の自動車保険の一般的な商品性に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。なお、特約については考慮しないものとする。
- 対人賠償保険では、被保険者が被保険自動車の運転中の事故により同居している自分の父にケガをさせた場合、補償の対象とならない。
- 対物賠償保険では、被保険者が被保険自動車を運転中に他人の自動車に誤って追突し、相手車両の損害に対して法律上の損害賠償責任を負った場合、補償の対象となる。
- 人身傷害補償保険では、被保険者が被保険自動車の運転中の事故により死傷し損害を被った場合、被保険者自身の過失割合に相当する部分を除いた損害についてのみ、補償の対象となる。
- 車両保険では、地震・噴火またはこれらによる津波を原因とする損害は、補償の対象とならない。
解答
3
解説
1.は適切。対人賠償保険は、自動車事故で他人を死傷させたことにより、法律上の損害賠償責任を負う場合に備えて加入する保険です。万が一のさいに、自賠責保険でカバーできない超過分が保険会社から支払われます。
なお、上記の「他人」には配偶者や子などの家族は含まれません。社会通念上、家族間で損害賠償を求めることはないと考えられるからです。
参考・対人賠償保険はどのような保険ですか。(日本損害保険協会)
2.は適切。対物賠償保険は、自動車事故で他人のモノ(他人の自動車や壁、電柱など)に損害を与えたことにより、法律上の損害賠償責任を負う場合に備えて加入する保険です。
なお、自分の車の損害を補償してくれるのは車両保険です。対物賠償保険と混同しないように気をつけましょう。
- 対人賠償保険の補償対象:他人(※自分の家族は対象外)
- 対物賠償保険の補償対象:他人のモノ(※自分のモノは対象外)
参考・対物賠償保険はどのような保険ですか。(日本損害保険協会)
3.は不適切。人身傷害補償保険は、対象者が死傷した場合に自分の過失割合にかかわらず実際の損失額が支払われる保険です。
よって、被保険者が被保険自動車の運転中の事故により死傷し損害を被った場合、被保険者の過失割合にかかわらず、その事故による損害の全額が保険金額を限度として人身傷害補償保険の補償の対象になります。
参考・人身傷害保険はどのような保険ですか。(日本損害保険協会)
4.は適切。車両保険は、火災・台風・洪水などによる損害は保険金支払いの対象になりますが、地震・噴火またはこれらによる津波を原因とする損害は保険金の支払い対象になりません。
FP2級 過去問解説 全問リスト
【試験回別】過去問解説
FP2級 過去問解説