2019年1月試験

FP2級 学科試験 2019年1月 問23(過去問解説)

四択問題

分野:金融

固定利付債券(個人向け国債を除く)の一般的な特徴に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。

  1. 国内景気が好況で国内物価が継続的に上昇傾向にある局面では、債券価格は上昇する傾向がある。
  2. 市場金利の上昇は債券価格の上昇要因となり、市場金利の低下は債券価格の下落要因となる。
  3. 債券の発行体の財務状況の悪化や経営不振などにより、償還や利払い等が履行されない可能性が高まると、当該債券の市場価格は下落する傾向がある。
  4. 債券を償還日の直前に売却した場合には、売却価格が額面価格を下回ることはない。



解答

3

解説

1.は不適切。物価が上がるとモノを購入したりサービスを利用するのにたくさんのお金がかかる(=資金需要が増える)ため、市中金利は上昇します。

市場金利が上昇した場合、(金利が低い時に購入した)債券を売って他の有利な金融商品に乗り換える人が増えます。

よって、国内景気が好況期で国内物価が継続的に上昇傾向にある局面では、債券価格は下落する傾向があります。

物価 → 市場金利 → 債券価格

2.は不適切。市場金利が上昇した場合、(金利が低い時に購入した)債券を売って他の有利な金融商品に乗り換える人が増えます。

逆に、市場金利が低下した場合、保有している金融商品を売って(金利が高い時に発行された)債券に乗り換える人が増えます。

よって、市場金利の上昇は債券価格の下落要因になり、市場金利の低下は債券価格の上昇要因になります。

市場金利 → 債券価格
市場金利 → 債券価格

3.は適切。債券の発行体の財務状況の悪化や経営不振などにより、償還や利払い等が履行されない可能性を信用リスク(デフォルトリスク)といいます。

信用リスクの高い債券は誰も欲しがらない(=需要が低い)ため、当該債券の市場価格は下落する傾向があります。

信用リスク → 債券価格

4.は不適切。償還日前に途中売却した場合、市場の取引価格が売却価格になるため、市場環境によっては売却価格が額面価格を下回る可能性もあります。

田口先生1
田口先生
本問は、2018年5月試験の第23問とほとんど同じ問題です!

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