四択問題
分野:金融
2020年中に株式投資を行う場合のNISA(非課税上場株式等管理契約に係る少額投資非課税制度)に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。なお、NISAにより投資収益が非課税となる口座をNISA口座という。
- NISA口座で保有する上場株式を譲渡して損失が生じた場合、確定申告を行うことにより、同一年中の特定口座や一般口座における上場株式の譲渡益と損益を通算することができる。
- 特定口座で保有する上場株式をNISA口座に設定される非課税管理勘定に移管することにより、移管後5年以内に生じた当該上場株式の譲渡益は非課税となる。
- 同一の金融機関に特定口座とNISA口座を開設している場合、NISA口座で保有する上場株式は、特段の手続きをせずに非課税期間終了を迎えると、自動的に特定口座に移管される。
- NISA口座で保有する上場株式の配当金を非課税扱いにするためには、配当金の受取方法として配当金領収証方式を選択しなければならない。
解答
3
解説
一般NISAは、2014年度から始まった少額投資非課税制度の愛称です。非課税期間は最長5年間で、受入限度額(非課税枠)は年間120万円までとなっています。
1.は不適切。NISA口座で生じた損失はなかったものとみなされるため、特定口座や一般口座で保有する上場株式の譲渡益の金額と損益を通算することはできません。また、損失を翌年以降に繰り越すこともできません。
参考・NISA口座での損失を損益通算することはできますか?(SBI証券)
2.は不適切。特定口座で保有する上場株式をNISA口座に移管することはできません。
3.は適切。NISA口座で上場株式を保有したまま非課税期間の終了を迎えた場合、非課税期間を延長せずに課税口座に移管するか、非課税期間を延長(=ロールオーバー)するかを自由に選ぶことができます。
非課税期間を延長(=ロールオーバー)する場合は別途手続きが必要になりますが、課税口座に移管する場合は手続き不要です。非課税期間の終了後に自動的に移管されます。
4.は不適切。配当金の受取方法は、株式数比例配分方式・登録配当金受領口座方式・配当金領収証方式・個別銘柄指定方式の4種類があります。
- 株式数比例配分方式:証券口座に入金される方法
- 登録配当金受領口座方式:銀行口座に入金される方法
- 配当金領収証方式:配当金領収証を郵便局等で換金する方法
- 個別銘柄指定方式:銘柄ごとにどうやって受け取るか決める方法
NISA口座で保有する上場株式の配当金を非課税扱いにするためには、配当金の受取方法として株式数比例配分方式を選択する必要があります。
一般NISA | ジュニアNISA | つみたてNISA | |
---|---|---|---|
対象年齢 | 20歳以上 | 0歳~19歳 | 20歳以上 |
非課税期間 | 最長5年間 | 最長20年間 | |
受入限度額 (非課税枠) |
年間120万円 | 年間80万円 | 年間40万円 |
未使用分の繰越 | 不可 | ||
損益通算 | 不可 | ||
ロールオーバー ※ | 可 | 不可 | |
併用 | 不可 (どちらか選択) |
- | 不可 (どちらか選択) |
※ 非課税期間終了後、翌年の非課税枠を利用して各NISA勘定で保有を続けること。
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