2021年5月試験

FP2級 学科試験 2021年5月 問44(過去問解説)

四択問題

分野:不動産

都市計画法に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。

  1. 都道府県は、すべての都市計画区域において、市街化区域と市街化調整区域との区分(区域区分)を定めなければならないとされている。
  2. 都市計画区域のうち、市街化調整区域は、おおむね10年以内に優先的かつ計画的に市街化を図るべき区域とされている。
  3. 開発許可を受けた開発区域内の土地においては、開発行為に関する工事完了の公告があるまでの間は、原則として、建築物を建築することができない。
  4. 農業を営む者の居住の用に供する建築物の建築を目的として市街化調整区域内で行う開発行為は、開発許可を受ける必要がある。



解答

3

解説

1.は不適切。都市計画区域は線引区域(市街化区域と市街化調整区域)だけでなく、非線引区域に区分することもできます。

  • 都市計画区域
  • 線引区域
  • 市街化区域:すでに市街地を形成している区域およびおおむね10年以内に優先的かつ計画的に市街化を図るべき区域
  • 市街化調整区域:市街化を抑制すべき区域
  • 非線引区域:市街化区域でも市街化調整区域でもない区域
  • 準都市計画区域

2.は不適切。おおむね10年以内に優先的かつ計画的に市街化を図るべき区域は市街化調整区域ではなく市街化区域です。なお、市街化調整区域は市街化を抑制すべき区域です。

3.は適切。都市計画法第37条で「開発許可を受けた開発区域内の土地においては、前条第三項の公告があるまでの間は、建築物を建築し、又は特定工作物を建設してはならない。」と規定されています。

4.は不適切。市街化調整区域内で開発行為を行う場合、原則として都道府県知事等の許可が必要です。

  • 市街化区域:1,000㎡未満の開発行為は許可不要
  • 市街化調整区域:規模にかかわらず許可必要
  • 非線引区域:3,000㎡未満の開発行為は許可不要
  • 準都市計画区域:3,000㎡未満の開発行為は許可不要
  • 上記以外の区域:10,000㎡未満の開発行為は許可不要

ただし、農業・林業・漁業を営む者の居住の用に供する建築物の建築の用に供する目的で行う開発行為は、例外的に許可は不要です。

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