FP2級 学科試験 2022年5月 問3（過去問解説）

四択問題

労働者災害補償保険（以下「労災保険」という）に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。

1. 労災保険の保険料を計算する際に用いる労災保険率は、常時使用する従業員数に応じて定められている。
2. 労働者が業務上の負傷または疾病による療養のために労働することができず、賃金の支給を受けられない場合、賃金の支給を受けられない日の1日目から休業補償給付が支給される。
3. 労働者が業務上の負傷または疾病により、労災指定病院で療養補償給付として受ける療養の給付については、労働者の一部負担金はない。
4. 労働者が業務上の負傷または疾病が治癒したときに一定の障害が残り、その障害の程度が所定の障害等級に該当するときは、障害補償年金または障害補償一時金のいずれかを選択して受給することができる。

解答

3

解説

1.は不適切。労災保険の保険料率は、従業員数ではなく業種によって異なります。

例えば…危険度が相対的に高い「金属鉱業」は1,000分の88（＝8.8％）、危険度が相対的に低い「金融業」は1,000分の2.5（＝0.25％）になっています。

参考・労災補償（厚生労働省）

2.は不適切。業務上の疾病の療養により労働することができないために賃金を受けられない日が4日以上ある場合、賃金を受けない日の第4日目から休業補償給付（＝給付基礎日額の60％×休業日数）が支給されます。

3.は適切。なお、労災指定病院以外で療養補償給付として受ける療養の給付については、いったん療養費を立て替えて支払うことになります。

4.は不適切。障害等級は後遺障害のレベルに応じて14段階（第1級～第14級）に分類され、等級によって障害補償年金または障害補償一時金のいずれかが支給されます。

参考PDF・障害補償給付（厚生労働省）

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