2017年1月試験

FP2級 学科試験 2017年1月 問55(過去問解説)

四択問題

分野:相続

民法上の相続分に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。

  1. 被相続人は、遺言で、共同相続人の相続分を定め、またはこれを定めることを第三者に委託することができる。
  2. 相続人が配偶者および直系尊属である場合、配偶者の法定相続分は3分の2、直系尊属の法定相続分は3分の1である。
  3. 相続人が配偶者および兄弟姉妹である場合、配偶者の法定相続分は4分の3、兄弟姉妹の法定相続分は4分の1である。
  4. 代襲相続人の法定相続分は、被代襲者が受けるべきであった法定相続分の2分の1である。



解答

4

解説

被相続人の配偶者は常に相続人になります。配偶者以外の人は、以下の順序で配偶者と一緒に相続人になります。

  • 第1順位:被相続人の子供
  • 第2順位:被相続人の直系尊属(※第1順位の人がいない場合のみ)
  • 第3順位:被相続人の兄弟姉妹(※第1順位・第2順位の人がいない場合のみ)
  • 法定相続分の組み合わせ
  • 法定相続人が配偶者のみ:配偶者がすべて相続
  • 法定相続人が配偶者と子:配偶者が2分の1、子が2分の1
  • 法定相続人が配偶者と直系尊属:配偶者が3分の2、直系尊属が3分の1
  • 法定相続人が配偶者と兄弟姉妹:配偶者が4分の3、兄弟姉妹が4分の1

1.は適切。民法第908条で「被相続人は、遺言で、遺産の分割の方法を定め、若しくはこれを定めることを第三者に委託し、又は相続開始の時から五年を超えない期間を定めて、遺産の分割を禁ずることができる。」と定められています。

2.と3.は適切

4.は不適切。代襲相続人の法定相続分は、被代襲者が受けるべきであった法定相続分です。2分の1に減ることはありません。

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