四択問題
分野:金融
一般的な固定利付債券の利回りと価格の関係等に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
- 他の条件が同一であれば、債券価格が下落すると、その利回りは上昇する。
- 他の条件が同一であれば、残存期間の短い債券より残存期間の長い債券の方が、利回りの変動に対する価格の変動幅は小さい。
- 他の条件が同一であれば、表面利率が低いほど、利回りの変動に対する価格の変動幅は大きい。
- 他の条件が同一であれば、信用リスクが低いほど、利回りは低くなる。
解答
2
解説
1.は適切。債券価格が下落すると、利回りの計算式の分母が小さくなるので、結果的に利回りは上昇します。
2.は不適切。債券価格の変動幅は、残存期間が長いほど大きくなります。
例えば…残存期間が1年の債券と20年の債券があったとします。市場金利が1%上昇した場合、残存期間が1年の債券の価格は約1%下落しますが、残存期間が20年の債券の価格は10%超も下落します。
3.は適切。この肢の内容を正確に理解するためには、「デュレーション」の概念をきちんと押さえる必要がありますが、FPの本試験では感覚的に正誤を判断できればOKです。
例えば、表面利率が2%の債券と、表面利率10%の債券の2つがあったとして、市場金利が1%変動したと仮定しましょう。
表面利率10%の債券からすれば1%の変動はたいしたことないので、表面利率の低い債券と比べると債券価格の変動幅は小さいです。
一方、2%の債券からすれば1%の変動はかなり大きな数字になるため、表面利率の高い債券と比べると債券価格の変動幅は大きくなります。
4.は適切。信用リスク(貸したお金が返ってこない可能性)が低ければ低いほど、債券価格は高くなります。また、債券価格が高くなると利回りの計算式の分母が大きくなるので、結果的に利回りは下落します。
FP2級 過去問解説 全問リスト
【試験回別】過去問解説
FP2級 過去問解説