2018年9月試験

FP2級 学科試験 2018年9月 問34(過去問解説)

四択問題

分野:タックス

所得税における医療費控除に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。なお、「特定一般用医薬品等購入費を支払った場合の医療費控除の特例」は考慮しないものとする。

  1. 医療費控除の控除額は、その年中に支払った医療費の金額の合計額から総所得金額等の10%相当額または10万円のいずれか少ない金額を控除して計算される。
  2. 医師等による診療等を受けるために電車、バス等の公共交通機関を利用した場合に支払った通院費で通常必要なものは、医療費控除の対象になる。
  3. 各年において医療費控除として控除することができる金額は、最高200万円である。
  4. 人間ドックにより重大な疾病が発見され、かつ、引き続きその疾病の治療をした場合の人間ドックの費用は、医療費控除の対象になる。



解答

1

解説

1.は不適切。医療費控除の控除額は、その年中に支払った医療費の合計額から、生命保険や健康保険などから受け取った給付金を差し引いたうえで、さらに10万円を控除して計算されます。

医療費控除額=医療費の合計額-受け取った保険金-10万円

ただし、その年の総所得金額等が200万円未満の場合は、10万円ではなく総所得金額等の5%相当額が控除されます。

2.は適切。電車やバス等の公共交通機関を利用した場合に支払った通院費(交通費)で、通常、必要と考えられるものは医療費控除の対象になります。

なお、緊急を要する場合(出産時の陣痛など)や電車やバス等の公共交通機関を利用することができない場合は、タクシー代も医療費控除の対象に含まれます。

3.は適切。医療費控除の上限は200万円です。

4.は適切。人間ドックや健康診断の費用は、通常、医療費控除の対象になりませんが、人間ドックにより重大な疾病が発見され、かつ、引き続きその疾病の治療をした場合の人間ドックの費用は、医療費控除の対象になります。

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