四択問題
分野:ライフ
公的年金の老齢給付に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
- 特別支給の老齢厚生年金が支給されるためには、老齢基礎年金の受給資格期間を満たし、厚生年金保険の被保険者期間が1年以上あることなどの要件を満たす必要がある。
- 老齢基礎年金に加算される振替加算の額は、その老齢基礎年金の受給権者の生年月日に応じて定められた金額となる。
- 老齢厚生年金の繰上げ支給を請求する場合、老齢基礎年金の繰上げ支給の請求を同時に行う必要はない。
- 厚生年金保険の被保険者に支給される特別支給の老齢厚生年金は、在職老齢年金の仕組みにより、当該被保険者の総報酬月額相当額と基本月額の合計額が28万円(平成30年度価額)を超えると、年金額の全部または一部が支給停止となる。
解答
3
解説
1.は適切。特別支給の老齢厚生年金は、昭和60年の法律改正により、厚生年金保険の支給開始年齢が60才から65才に引き上げられたことにともない、支給開始年齢を段階的に、スムーズに引き上げるために設けられた制度です。
特別支給の老齢厚生年金が支給されるためには、老齢基礎年金の受給資格を満たし、厚生年金保険の被保険者期間が1年以上あることなどの要件を満たす必要があります。
2.は適切。老齢基礎年金に加算される振替加算の額は、昭和61年4月1日時点で59歳以上の人については配偶者加給年金額と同額の224,300円、それ以後年齢が若くなるごとに減額していき、昭和61年4月1日に20歳未満の人はゼロになるように決められています。
3.は不適切。繰上げ支給(=早くもらう)の申請に関しては、老齢基礎年金と老齢厚生年金をセットで行う必要があります。
逆に、繰下げ支給(=遅くもらう)の申請に関しては、老齢基礎年金と老齢厚生年金をセットで行う必要はありません。片方のみを繰下げることも可能です。
4.は適切。在職老齢年金に関する記述です。総報酬月額相当額と基本月額の合計額が28万円を超える人は、老齢厚生年金の全部または一部が支給停止になります。
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