2019年5月試験

FP2級 学科試験 2019年5月 問54(過去問解説)

四択問題

分野:相続

遺産分割に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。

  1. 被相続人は、遺言によって、相続開始の時から5年を超えない期間を定めて、遺産の分割を禁ずることができる。
  2. 遺産の分割は、遺産に属する物または権利の種類および性質、各相続人の年齢、職業、心身の状態および生活の状況その他一切の事情を考慮して行うものとされている。
  3. 遺産の分割について、共同相続人間で協議が調わないとき、または協議をすることができないときは、各共同相続人は、その分割を家庭裁判所に請求することができる。
  4. 適法に成立した遺産分割協議については、共同相続人全員の合意があったとしても、当該協議の解除は認められない。



解答

4

解説

1.は適切。相続開始から5年以内の期間であれば、遺言により遺産の分割を禁止できる旨が民法で定められています。

2.は適切。民法第906条で「遺産の分割は、遺産に属する物又は権利の種類及び性質、各相続人の年齢、職業、心身の状態及び生活の状況その他一切の事情を考慮してこれをする。」と定められています。

3.は適切。遺産分割には「指定分割」「協議分割」「調停分割」「審判分割」の4種類があり、家庭裁判所が介入するのは「調停分割」「審判分割」の2つです。

  • 指定分割:遺言によって遺産を分割する
  • 協議分割:相続人全員の協議によって遺産を分割する
  • 調停分割:協議が成立しない場合に、家庭裁判所の調停により遺産を分割する
  • 審判分割:調停によっても話がまとまらない場合に、家庭裁判所の審判で遺産を分割する

4.は不適切。適法に成立した遺産分割協議について、共同相続人全員の合意がある場合は、遺産分割協議をいったん解除して最初からやり直すことができます。

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