四択問題
分野:相続
遺産分割対策に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
- 公正証書遺言により遺産分割方法を指定しておくことは、遺産分割における相続人間のトラブルの発生を防止する対策として効果的である。
- 分割が困難な土地を所有している場合に、相続開始前に相続人間で分割がしやすい資産に入れ替えておくことは、遺産分割対策として効果的である。
- 被相続人が生前に推定相続人と話し合い、相続の放棄をする旨を家庭裁判所に申述させることは、遺産分割対策として効果的である。
- 代償分割を予定している場合、特定の財産(遺産)を取得する相続人は、他の相続人に対して代償債務を負担しなければならないため、相続開始前に代償債務の履行財源(現金その他の財産)を確保しておくことが望ましい。
解答
3
解説
1.と2.は適切。
3.は不適切。相続の放棄ができる期間は相続の開始があったことを知った日から3か月以内と定められています。被相続人が生きている間に推定相続人が相続を放棄することはできません。
4.は適切。遺産分割の方法には「現物分割」「換価分割」「代償分割」の3種類があります。
- 現物分割:遺産を現物のまま分割する方法
- 換価分割:遺産を現金に換えたうえで分割する方法
- 代償分割:特定の相続人が遺産を取得し、他の相続人は特定の相続人から現金等の財産を受け取る方法
例えば…親が残した2億円の土地を兄と弟の2人が相続する場合、現物分割する場合は土地を半分ずつ取得し、換価分割する場合は土地を現金2億円に換えたうえで1億円ずつ取得します。
また、代償分割で兄が2億円の土地を取得する場合、弟は兄から1億円の現金(または1億円相当の財産)を取得するため、兄は相続開始前に代償債務の履行財源(現金その他の財産)を確保しておくことが望ましいです。
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