2020年1月試験

FP2級 学科試験 2020年1月 問52(過去問解説)

四択問題

分野:相続

贈与税に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。

  1. 暦年課税にかかる贈与税額は、課税価格から基礎控除額等を控除した残額に、一律20%の税率を乗じて計算する。
  2. 子が同一年中に父と母のそれぞれから贈与を受けた場合、同年分の子の暦年課税にかかる贈与税額の計算上、課税価格から控除する基礎控除額は最高で110万円である。
  3. 贈与税の配偶者控除の適用を受けた場合、贈与税額の計算上、課税価格から配偶者控除額として最高で2,000万円を控除することができるほかに、基礎控除額の控除もできる。
  4. 相続時精算課税制度にかかる贈与税額の計算上、課税価格から控除する特別控除額は、特定贈与者ごとに累計で2,500万円である。



解答

1

解説

1.は不適切。暦年課税における贈与税額は、贈与税の課税価格から基礎控除額等を控除した残額に応じて、8段階の税率(10%~55%)を乗じて計算します。

2.は適切。子が同一の年において父と母のそれぞれから贈与を受けた場合、暦年課税における贈与税の基礎控除の最高限度額は年間110万円です。贈与を受けた人数に比例して限度額が増えるわけではありません。

3.は適切。贈与税の配偶者控除(最高2,000万円)は、基礎控除(110万円)と併用可能です。

よって、暦年課税の適用を受けている受贈者がその年に贈与税の申告で課税価格から控除することができる金額は、最高2,110万円(=2,000万円+110万円)までです。

4.は適切。相続時精算課税の適用を受けた場合、特定贈与者ごとに特別控除額として累計2,500万円までの贈与には贈与税が課されず、それを超えた部分には一律20%の税率で贈与税が課されます。

例えば、3,500万円の贈与を受けた場合、3,500万円のうちの2,500万円については非課税となり、残りの1,000万円(=3,500万円-2,500万円)について20%の贈与税が課されます。この場合の贈与税は200万円(=1,000万円×20%)になります。

田口先生1
田口先生
本問は、2017年1月試験の第52問とほとんど同じ問題です!

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