分野:相続

四択問題

 民法上の遺言に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。

  1. 自筆証書遺言の内容を変更する場合には、遺言者が変更箇所を指示し、これを変更した旨を付記したうえでこれに署名し、かつ、その変更箇所に押印しなければならない。
  2. 自筆証書遺言を作成する場合、自筆証書に添付する財産目録についても、自書しなければならない。
  3. 相続人が自筆証書遺言を発見し、家庭裁判所の検認を受ける前に開封した場合であっても、開封したことをもって、その遺言書が直ちに無効となるわけではない。
  4. 公正証書遺言を作成した遺言者が、自筆証書遺言も作成し、それぞれの内容が異なっている場合、その異なっている部分について作成日付の新しい遺言の内容が効力を有する。



解答

2

解説

 1.は適切。民法第968条に規定されている修正のルールを守らずに遺言書の内容を修正した場合、原則として無効になります。

 2.は不適切。自筆証書遺言に関しては、民法第968条第1項で全文を自署する必要があると定められていますが、民法の改正(2019年1月13日施行)により、自筆証書に添付する財産目録についてはパソコン・ワープロで作成することができるようになりました。

 3.は適切。自筆証書遺言および秘密証書遺言は、家庭裁判所の検認(遺言書の内容を明らかにして、偽造・変造を防ぐ手続き)を受ける必要があります。

 検認を受ける前に開封した場合、5万円以下の過料に処せられる可能性がりますが、開封したからといって遺言書がただちに無効になるわけではありません。

 4.は適切。遺言は(種類に関係なく)作成日付の新しい遺言の内容が効力を有します。

 よって、本問のように公正証書遺言を作成したあとに自筆証書遺言を作成した場合は、作成日付の新しい自筆証書遺言の内容が効力を有します。

遺言の種類
自筆証書遺言 公正証書遺言 秘密証書遺言
証人 不要 必要(2人以上) 必要(2人以上)
検認 必要 不要 必要