2021年1月試験

FP2級 学科試験 2021年1月 問20(過去問解説)

四択問題

分野:リスク

医療保険等の一般的な商品性に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。

  1. がん保険では、がんによる入院により被保険者が受け取る入院給付金は、1回の入院での支払日数に制限はない。
  2. 人間ドックの受診で異常が認められ、医師の指示の下でその治療を目的として入院した場合、その入院は、医療保険の入院給付金の支払対象となる。
  3. 先進医療特約で先進医療給付金の支払対象とされている先進医療は、契約時点において厚生労働大臣によって定められたものをいう。
  4. がん保険では、通常、90日間または3か月間の免責期間が設けられており、その期間中に被保険者ががんと診断確定された場合であっても、がん診断給付金は支払われない。



解答

3

解説

1.は適切。がん保険は、補償対象をがん(悪性腫瘍)に限定するタイプの保険です。

がん保険の入院給付金は、入院初日から日数無制限で支払われます。一般の医療保険の日数制限と混同しないように気をつけましょう。

2.は適切。人間ドックの受診で異常が認められ、医師の指示の下でその治療を目的として入院した場合、治療を目的とした入院になるため所定の入院給付金が支払われます。

なお、健康管理を目的とした人間ドックで入院する場合、治療を直接の目的としていないため入院給付金は支払われません。

3.は不適切。先進医療特約の対象となる先進医療は、先進医療を受けた時(=給付時)に厚生労働大臣が承認しているものです。

よって、保険契約時に承認されていなかった先進医療でも、先進医療を受ける時までに承認されていれば先進医療特約の対象になります。

逆に、保険契約時に承認されていた先進医療でも、先進医療を受ける時に指定から外れていた場合は先進医療特約の対象になりません。

4.は適切。がん保険には、通常、90日間または3か月間の免責期間が設けられています。免責期間中に被保険者ががんと診断確定された場合、がん診断給付金は支払われません。

この免責期間は「最近、体の調子が悪い…→もしかしたらがんかもしれない→受診する前にがん保険に入っておこう」という人を排除するための仕組みで、健康なときから加入している他の契約者との公平性を保つために設けられています。

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