分野:タックス

四択問題

 次のうち、青色申告者のみが適用を受けることができる所得税の青色申告の特典として、最も不適切なものはどれか。

  1. 納税者と生計を一にする親族(15歳未満である者を除く)でもっぱらその納税者の営む事業に従事する者に対して支払った所定の給与の全額必要経費算入
  2. 純損失の繰戻還付
  3. 雑損失の繰越控除
  4. 棚卸資産の低価法による評価の選択

解答

3

解説

 青色申告とは、不動産所得・事業所得・山林所得がある人が利用できる申告方法です。

 一定のルールに従って正しい申告を行うことにより、様々な優遇措置(青色申告特別控除や青色事業専従者給与など)を受けることができます。

 1.は適切。青色申告者と生計を一にしている配偶者やその他の親族のうち、年齢が15歳以上で、その青色申告者の事業に専ら従事している人を青色事業専従者といいます。

 青色事業専従者に支払った給与は、事前に提出された届出書に記載された金額の範囲内で専従者の労務の対価として適正な金額であれば、必要経費に算入することができます。

 2.は適切。事業所得など損益通算可能な所得のうち、損益通算の規定を適用してもなお控除しきれない部分の損失が生じた場合、その損失額を翌年以後3年間にわたって繰り越して、各年分の所得金額から控除することができます。

 また、繰越控除に代えて純損失を前年に繰り戻して、前年分の所得税の還付を受けることもできます。純損失の繰戻還付は、すぐに還付金を受け取りたいケースや純損失を翌年以後の3年間で消化できないケースなどで利用されます。

 3.は不適切。雑損控除を受けることにより所得金額から控除しきれない雑損失の金額が生じた場合、その金額を翌年以後3年間にわたって繰り越して、各年分の所得金額から控除することができます。

 なお、雑損失の繰越控除の特典は青色申告者に限定されないので、白色申告者も適用を受けることができます。

 4.は適切。棚卸資産の評価方法は、原則として原価法(=原価を使って評価額を計算する方法)が適用されます。ただし、青色申告を行っている場合は、事前に手続きをすることにより低価法(=時価を使って評価額を計算する方法)を選択することができます。

 棚卸資産の時価が原価よりも下がっている場合、原価法により計算した売上原価よりも低価法により計算した売上原価のほうが大きくなるため、結果的にその差額分だけ費用が大きくなり税金が安くなります。

管理人

純損失(事業の赤字)と雑損失(災害・盗難・横領などによる損失)を混同しないように気をつけましょう。