2021年1月試験

FP2級 学科試験 2021年1月 問54(過去問解説)

四択問題

分野:相続

遺産分割協議書に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。 なお、記載のない事項については考慮しないものとする。

  1. 被相続人が作成した遺言がなく、共同相続された預貯金は、相続開始と同時に当然に法定相続分に応じて分割されるため、相続人が相続預金を引き出す際は、遺産分割協議書を作成する必要はない。
  2. 遺産分割協議書の形式は、法律によって特に定められていないため、公正証書以外の書面によっても作成することができる。
  3. 遺産の分割について、共同相続人間で協議が調わないとき、または協議をすることができないときは、原則として、各共同相続人はその分割を家庭裁判所に請求することができる。
  4. 遺産を現物分割する内容の遺産分割協議書を作成する場合、対象となる遺産の一部について遺産分割協議が成立していないときであっても、それを除いた遺産についてのみ定めた遺産分割協議書を作成することができる。



解答

1

解説

1.は不適切。2016年12月19日、最高裁は以下のような判断を下しました。

共同相続された普通預金債権、通常貯金債権及び定期貯金債権は、いずれも、相続開始と同時に当然に相続分に応じて分割されることはなく、遺産分割の対象となる。

よって、問題文の「共同相続された預貯金は、相続開始と同時に当然に法定相続分に応じて分割される」の部分は誤りです。

2.は適切。遺産分割協議書の形式に決まりはありません。公正証書以外の書面によって作成することも可能です。

3.は適切。遺産分割には「指定分割」「協議分割」「調停分割」「審判分割」の4種類があり、家庭裁判所が介入するのは「調停分割」「審判分割」の2つです。

  • 指定分割:遺言によって遺産を分割する
  • 協議分割:相続人全員の協議によって遺産を分割する
  • 調停分割:協議が成立しない場合に、家庭裁判所の調停により遺産を分割する
  • 審判分割:調停によっても話がまとまらない場合に、家庭裁判所の審判で遺産を分割する

4.は適切。遺産分割は、通常、一度にすべての遺産を分割します。これを遺産の全部分割といいます。

ただし、(相続人全員の合意があれば)遺産のうちの協議が整った一部のみを分割し、協議が整わない残りについては未分割のまま残しておくことも可能です。これを遺産の一部分割といいます。

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