分野:相続

四択問題

 民法および法務局における遺言書の保管等に関する法律に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。

  1. 被相続人の配偶者が配偶者居住権を取得するためには、あらかじめ被相続人が遺言で配偶者居住権を配偶者に対する遺贈の目的としておく必要があり、配偶者が、相続開始後の共同相続人による遺産分割協議で配偶者居住権を取得することはできない。
  2. 各共同相続人は、遺産の分割前において、遺産に属する預貯金債権のうち、相続開始時の債権額の3分の1に法定相続分を乗じた額(1金融機関当たり150万円を上限)の払戻しを受ける権利を単独で行使することができる。
  3. 遺言者が自筆証書遺言を作成する場合において、自筆証書遺言に財産目録を添付するときは、その目録も自書しなければ無効となる。
  4. 遺言者が自筆証書遺言を作成して自筆証書遺言書保管制度を利用した場合、その相続人は、相続開始後、遅滞なく家庭裁判所にその検認を請求しなければならない。

解答

2

解説

 1.は不適切。配偶者居住権は、被相続人による遺言だけでなく相続開始後の共同相続人による遺産分割協議で取得することも可能です。

 2.は適切。例えば、相続人が子Aさん・子Bさんの2名(法定相続分は2分の1ずつ)で、相続開始時の預金額が甲銀行の普通預金1,200万円、乙銀行の普通預金600万円だった場合、子Aさんさんが預貯金の払戻しを行うさいの預貯金払戻し限度額は以下のとおりです。

  • 甲銀行の普通預金:1,200万円×3分の1×2分の1=200万円
  • 乙銀行の普通預金:600万円×3分の1×2分の1=100万円

 上記のケースにおいて子Aさんが預貯金の払戻しを行うさいの預貯金払戻し限度額は、250万円(=上限150万円+100万円)になります。

 3.は不適切。自筆証書遺言は、遺言者が、その全文、日付および氏名を自署し、これに印を押す必要がありますが、民法の改正により、自筆証書に添付する財産目録(相続財産の一覧表)についてはパソコンなどで作成できるようになりました。

 4.は不適切。遺言者が自筆証書遺言を作成して自筆証書遺言書保管制度を利用した場合、家庭裁判所による検認は不要です。