2021年9月試験

FP2級 学科試験 2021年9月 問21(過去問解説)

四択問題

分野:金融

国内総生産(GDP)と経済成長率に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。

  1. 支出面からみた国内総生産(GDP)を構成する需要項目のうち、2020年度の実質値において、最も高い割合を占めているのは、民間最終消費支出である。
  2. 国内総生産(GDP)には名目値と実質値があり、経済環境が、物価が持続的に低下する状態(デフレーション)にある場合、一般に、名目値が実質値を下回る。
  3. 経済成長率は、国内総生産(GDP)がどれだけ変化したかを数値で表したものであり、内閣府が1年間および四半期ごとの経済成長率を公表している。
  4. 経済成長率には名目値と実質値があり、名目経済成長率は実質経済成長率から物価の上昇・下落分を取り除いた値となる。



解答

4

解説

1.は適切。支出面からみた国内総生産(GDP)の項目のうち、「民間最終消費支出」が全体の約50%~60%、「政府最終消費支出」が全体の約20%を占めています。

よって、最も高い割合を占めているのは民間最終消費支出になります。

2.は適切。国内総生産(GDP)の実質値は、名目値から物価の上昇分・下落分を取り除いた値です。

物価が持続的に低下する状態にある場合、実質値は名目値から物価の下落分(マイナス)を取り除いた値になるため、一般に、名目値が実質値を下回ります(=実質値が名目値を上回ります)。

3.は適切。経済成長率は、経済の調子が良いと高くなり悪いと低くなります。

4.は不適切。後半の説明が逆です。

経済成長率には名目値と実質値があり、実質経済成長率名目経済成長率から物価の上昇分・下落分を取り除いた値です。

田口先生1
田口先生
国内総生産(GDP)も経済成長率も、「名目」から物価の上昇分・下落分を取り除いた値が「実質」と押さえておきましょう。

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