FP2級 学科試験 2019年1月 問32（過去問解説）

四択問題

次のうち、所得税の計算において分離課税の対象となるものはどれか。

1. 不動産の貸付けにより賃貸人が受け取った家賃にかかる所得
2. 会社員が定年退職により会社から受け取った退職一時金にかかる所得
3. 契約者（＝保険料負担者）が生命保険契約に基づき受け取った死亡保険金にかかる所得
4. 年金受給者が受け取った老齢基礎年金にかかる所得

解答

2

解説

所得税は「総合課税」「源泉分離課税」「申告分離課税」のいずれかの方法により課税されます。

• 総合課税：利子所得 ※、配当所得 ※、不動産所得、事業所得、給与所得、譲渡所得（土地・建物・株式以外）、一時所得 ※、雑所得 ※
• 分離課税：退職所得、山林所得、譲渡所得（土地・建物・株式）

※ 源泉分離課税されているものを除く

参考・総合課税制度（国税庁）

参考・源泉分離課税制度（国税庁）

参考・申告分離課税制度（国税庁）

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1.は分離課税の対象にならない。不動産の貸付けにより賃貸人が受け取った家賃にかかる所得は、不動産所得として総合課税の対象になります。

参考・不動産所得（国税庁）

2.は分離課税の対象になる。退職所得は「収入金額から退職所得控除を差し引いた残額の半分（2分の1）」が、他の所得と分離されて個別に課税されます。

なお、退職金を受け取るさいに「退職所得の受給に関する申告書」を提出した場合は適正な税額が源泉徴収されるため、確定申告は不要です。

参考・退職金を受け取ったとき（国税庁）

3.は分離課税の対象にならない。契約者（＝保険料負担者）が生命保険契約に基づき受け取った死亡保険金にかかる所得は、一時所得または雑所得として総合課税の対象になります。

参考・死亡保険金を受け取ったとき（国税庁）

4.は分離課税の対象にならない。年金受給者が受け取った老齢基礎年金にかかる所得は、雑所得として総合課税の対象になります。

参考・公的年金等の課税関係（国税庁）

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