2019年5月試験

FP2級 学科試験 2019年5月 問2(過去問解説)

四択問題

分野:ライフ

ファイナンシャル・プランナーがライフプランニングに当たって作成する各種の表の一般的な作成方法に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。

  1. 個人の資産や負債の状況を表すバランスシートの作成において、株式等の金融資産や不動産の価額は、取得時点の価額ではなく作成時点の時価で計上する。
  2. キャッシュフロー表の作成において、可処分所得は、「年間の収入金額-(所得税+住民税)」で計算された金額を計上する。
  3. キャッシュフロー表の作成において、各年次の金融資産残高は、「前年末の金融資産残高×(1+運用利率)±当年の年間収支」で計算された金額を計上する。
  4. ライフイベントごとの予算額は現在価値で見積もり、キャッシュフロー表の作成においてはその価額を将来価値で計上する。



解答

2

解説

1.は適切。バランスシートの資産および負債は作成時点の時価で評価します。なお、生命保険には時価がないため、時価の代わりに解約返戻金相当額(=今解約したら戻ってくるお金)で評価します。

2.は不適切。可処分所得は、簡単に言うと「自由に使えるお金」です。年間の収入金額から各種税金・社会保険料を差し引いて金額を求めます

可処分所得=年間の収入金額-(所得税+住民税+社会保険料)

3.は適切。例えば、前年末の金融資産残高が100万円、運用利率が1%、当年の年間収支が+50万円の場合、当年末の金融資産残高は151万円になります。

当年末の金融資産残高=100万円×(1+0.01)+50万円=151万円

4.は適切。将来価値は、現在価値に変動率(昇給率や物価変動率)を乗じて計算します。

例えば、2年後に車を買い換えを予定していて、現在の価値で見積もった予算額が200万円の場合、キャッシュフロー表に計上するのは200万円ではなく物価変動率を乗じた金額になります。

キャッシュフロー表に計上する金額=200万円×(1+物価変動率)×(1+物価変動率)

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