2019年9月試験

FP2級 学科試験 2019年9月 問13(過去問解説)

四択問題

分野:リスク

個人年金保険の一般的な商品性に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。

  1. 外貨建て個人年金保険は、年金を円貨で受け取る場合、為替相場の変動によっては、年金受取総額が既払込保険料相当額を下回ることがある。
  2. 変額個人年金保険は、保険料を特別勘定で運用し、その運用実績によって将来受け取る年金額や解約返戻金額が変動する。
  3. 個人年金保険(有期年金)の保険料は、被保険者が同年齢で、基本年金額や保険料払込期間、年金受取開始年齢などの契約内容が同一の場合、個人年金保険(確定年金)よりも高くなる。
  4. 個人年金保険(終身年金)の保険料は、被保険者が同年齢で、基本年金額や保険料払込期間、年金受取開始年齢などの契約内容が同一の場合、被保険者が女性である方が男性であるよりも高くなる。



解答

3

解説

1.は適切。外貨建て個人年金保険の年金を受け取るさいは、換算基準日の為替レートにより円に換算されます。

よって、為替相場の変動により円高が進んでいた場合は、(円換算ベースの)年金受取総額が既払込保険料相当額を下回ることがあります。

2.は適切。なお、将来の年金額や解約返戻金には最低保証はありませんが、死亡給付金には最低保証(基本給付金)があります。

3.は不適切。有期年金と確定年金は、一定期間中に被保険者が死亡した場合の取り扱いが異なります。確定年金のほうが条件が良いです。

  • 有期年金:生存している間の一定期間、年金を受け取ることができます。一定期間中に被保険者が死亡した場合、年金の支払いはストップします。
  • 確定年金:生死に関係なく一定期間、年金を受け取ることができます。一定期間中に被保険者が死亡した場合、遺族が年金の残額を受け取ることができます。

よって、有期年金の保険料は、被保険者が同年齢で、基本年金額や保険料払込期間、年金受取開始年齢などの契約内容が同一の場合、確定年金よりも安くなります。

4.は適切。終身年金は生存している間ずっと、年金を受け取ることができます。

被保険者が同年齢で、基本年金額や保険料払込期間などの契約内容が同一の場合、女性のほうが男性よりも平均寿命が長いため、保険料は女性のほうが男性よりも高くなります

  • 男性の平均寿命は80代前半 → 年金受取期間が女性よりも短い → 女性よりも保険料が安い
  • 女性の平均寿命は80代後半 → 年金受取期間が男性よりも長い → 男性よりも保険料が高い

なお、終身保険は保証が一生涯続く保険です。被保険者の年齢・死亡保険金額・保険料払込期間など契約内容が同一の場合、終身保険の保険料は被保険者の性別に関係なく同額になります。終身年金と混同しないように気をつけましょう。

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