2019年9月試験

FP2級 学科試験 2019年9月 問22(過去問解説)

四択問題

分野:金融

下記<資料>に基づき円貨を米ドルに換えて米ドル建て外貨定期預金に預け入れ、満期を迎えて円貨に換金した場合の円換算による利回り(単利による年換算)として、最も適切なものはどれか。なお、結果は、%表示の小数点以下第3位を四捨五入すること。また、税金等は考慮しないものとする。

資料
  1. 2.00%
  2. 3.85%
  3. 5.74%
  4. 7.67%



解答

2

解説

為替レートには「TTS(対顧客電信売相場)」「TTM(仲値)」「TTB(対顧客電信買相場)」の3種類があります。

  • TTS(対顧客電信売相場)とは、「Telegraphic Transfer Selling rate」の略語です。金融機関が顧客に外貨を売って円を買う時に使う為替レートです。
  • TTM(仲値)とは、「Telegraphic Transfer Middle rate」の略語です。TTS・TTBの基準となる為替レートで、TTSとTTBのちょうど中間の値になります。
  • TTB(対顧客電信買相場)とは、「Telegraphic Transfer Buying rate」の略語です。金融機関が顧客から外貨を買って円を売る時に使う為替レートです。

ここで使う「売る」「買う」は、顧客側ではなく金融機関側から見た「売る」「買う」です。逆に考えてしまう方が多いので、間違えないように気をつけましょう。


本問では、円換算による利回りが問われているため、預入時の円換算額と満期時の円換算額を計算する必要があります。

預入時の円換算額は、金融機関が顧客に外貨を売って円を受け取る形になるため、TTSの為替レート(@100円)を使って計算します。

10,000米ドル×@110.00円=1,100,000円

満期時の円換算額は、金融機関が顧客から外貨を買って円を支払う形になるため、TTBの為替レート(@112円)を使って計算します。

なお、1年間預け入れたことにより200米ドル(=10,000米ドル×2%)の利息が付いているので、計算時に忘れないように気をつけましょう。

(10,000米ドル+200米ドル)×@112.00円=1,142,400円

最後に、満期時の円換算額から預入時の円換算額を差し引いて1年あたりの収益を計算したうえで、その収益を預入時の円換算額で除して、円換算による利回りを求めましょう。

1年あたりの収益=1,142,400円-1,100,000円=42,400円

円換算による利回り=42,400円÷1,100,000円×100=3.8545…

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