分野:相続

四択問題

 遺産分割協議に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。なお、相続人はすべて日本国内に住所を有するものとする。

  1. 相続人が被相続人の妻、長男(遺産分割時において15歳)の2人である場合、長男においては特別代理人の選任が必要であり、その特別代理人が遺産分割協議に参加できる。
  2. 相続人が被相続人の妻、長女(遺産分割時において18歳)の2人であり、長女は相続開始前に婚姻している場合、長女は遺産分割協議に参加できる。
  3. 被相続人の遺言がない場合、共同相続人全員による遺産分割協議により分割することになるが、共同相続人全員が合意すれば、法定相続分どおりに分割する必要はない。
  4. 共同相続人間における遺産分割協議が調わない場合や協議ができない場合、相続人は、家庭裁判所の調停に先立って、審判による遺産分割を申し立てなければならない。



解答

4

解説

 1.は適切。未成年者は、原則として単独で法律行為を行うことはできません。遺産分割協議は法律行為に該当するため、特別代理人を立てて遺産分割協議に参加する形になります。

 2.は適切。民法第753条で「未成年者が婚姻をしたときは、これによって成年に達したものとみなす。」と定められているため、相続開始前に婚姻していた長女は遺産分割協議に参加することができます(※特別代理人は不要)。

 3.は適切。協議分割による場合は、共同相続人全員の話し合いで分割割合が決まります。全員が納得すれば法定相続分に従う必要はありません。

 4.は不適切。遺産分割には「指定分割」「協議分割」「調停分割」「審判分割」の4種類があり、家庭裁判所が介入するのは「調停分割」「審判分割」の2つです。

  • 指定分割:遺言によって遺産を分割する
  • 協議分割:相続人全員の協議によって遺産を分割する
  • 調停分割:協議が成立しない場合に、家庭裁判所の調停により遺産を分割する
  • 審判分割:調停によっても話がまとまらない場合に、家庭裁判所の審判で遺産を分割する

 共同相続人間における遺産分割協議が調わない場合や協議ができない場合、相続人は、家庭裁判所の審判による遺産分割の申し立てに先立って、調停を申し立てなければなりません。本肢は順番が逆になっています。