分野:リスク

四択問題

 契約者(=保険料負担者)を法人とする生命保険契約の保険料や給付金等の経理処理に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。なお、特約については考慮しないものとし、いずれも保険料は毎月平準払いで支払われているものとする。

  1. 被保険者が役員、死亡保険金受取人および満期保険金受取人が法人である養老保険の支払保険料は、その2分の1相当額を資産に計上し、残額を損金の額に算入することができる。
  2. 被保険者が役員、死亡保険金受取人が法人である終身保険を解約して受け取った解約返戻金は、資産に計上していた保険料積立金との差額を雑収入または雑損失として計上する。
  3. 被保険者が役員・従業員全員、死亡給付金受取人が被保険者の遺族、年金受取人が法人である個人年金保険の支払保険料は、その10分の9相当額を資産に計上し、残額を損金の額に算入することができる。
  4. 給付金受取人である法人が受け取った医療保険の入院給付金は、全額を雑収入として益金の額に算入する。



解答

1

解説

 1.は不適切。被保険者が役員・従業員の全員、死亡保険金受取人が役員・従業員の遺族、満期保険金受取人が法人である養老保険の支払保険料は、その2分の1相当額を資産に計上し、残額を損金の額に算入することができます。

 なお、このような養老保険を2分の1養老保険(ハーフタックスプラン)といいます。

 2.は適切。解約返戻金よりも保険料積立金のほうが多い場合は差額を雑損失、保険料積立金よりも解約返戻金のほうが多い場合は差額を雑収入で処理します。

解約返戻金<保険料積立金の場合の仕訳
(借)現金預金など ***
(借)雑損失 ***
 (貸)保険料積立金 ***
解約返戻金>保険料積立金の場合の仕訳
(借)現金預金など ***
 (貸)保険料積立金 ***
 (貸)雑収入 ***

 3.は適切。契約者が法人、被保険者が役員・従業員となる個人年金保険の保険料は、死亡給付金受取人・年金受取人により経理処理が異なります。

  1. 死亡給付金受取人・年金受取人が法人:資産計上
  2. 死亡給付金受取人が被保険者の遺族、年金受取人が役員・従業員:給与として費用処理
  3. 死亡給付金受取人が被保険者の遺族、年金受取人が法人:90%を資産計上、10%を損金算入
10万円の保険料を支払ったときの1.の仕訳
(借)保険金積立金 100,000
 (貸)現金預金など 100,000
10万円の保険料を支払ったときの2.の仕訳
(借)給料 100,000
 (貸)現金預金など 100,000
10万円の保険料を支払ったときの3.の仕訳
(借)保険金積立金 90,000
(借)福利厚生費など 10,000
 (貸)現金預金など 100,000

 4.は適切。医療保険の保険料は支払時に費用処理されている(=資産計上されていない)ため、入院給付金を受け取ったときは全額を雑収入として益金の額に算入します。

保険料支払時の仕訳
(借)支払保険料 ***
 (貸)現金預金など ***
給付金受取時の仕訳
(借)現金預金など ***
 (貸)雑収入 ***