四択問題
分野:不動産
不動産の登記に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
- 抵当権設定登記の登記記録は、権利部甲区に記録される。
- 不動産の売買契約を締結した当事者は、当該契約締結の日の属する年の12月31日までに、当該不動産の所有権移転登記をすることが義務付けられている。
- 登記事項証明書の受領は、インターネットを利用してオンラインで行うことができる。
- 登記記録の権利関係が真実と異なっていた場合に、その登記記録を信じて土地を取得した者は、原則として、その土地に対する当該権利の取得について法的に保護されない。
解答
4
解説
1.は不適切。不動産登記簿は、表題部と権利部に分かれており、権利部はさらに所有権に関する事項が記載される「甲区」と、所有権以外(抵当権や賃借権など)の事項が記載される「乙区」に分類されています。
- 不動産登記簿
- 表題部(表示に関する登記)
- 権利部(権利に関する登記)
- 甲区(所有権に関する事項)
- 乙区(所有権以外の権利に関する事項)
2.は不適切。所有権移転登記は義務ではないため、「当該契約締結の日の属する年の12月31日までに~」といった期限はありません。
ただし、所有権移転登記をしないと第三者に対抗することができない(=自分が所有者であることを主張できない)ため、売買契約の締結後、なるべく早めに登記をする必要があります。
3.は不適切。登記事項証明書のオンライン請求は、登記事項証明書の交付請求をオンラインできる仕組みです。電磁的な登記事項証明書をオンラインで受領できるわけではありません。
インターネットを利用してオンラインで請求した登記事項証明書は、郵送または法務局の窓口で受け取ることができます。
参考・オンラインによる登記事項証明書の交付請求について(法務局)
4.は適切。登記簿に記載された内容(登記記録)に効力が生じることを公信力といいますが、不動産登記には公信力はありません。
よって、不動産の登記記録の権利関係が真実であると信じて取引した者は、その登記記録の権利関係が真実と異なっていた場合、原則として法的な保護を受けることができません。
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