分野:相続

四択問題

 相続人が負担した次の費用等のうち、相続税の課税価格の計算上、相続財産の価額から債務控除することができるものはどれか。なお、債務控除を受けるために必要とされる他の要件はすべて満たしており、2020年10月に相続が開始したものとする。

  1. 被相続人が生前に購入した墓碑の購入代金で、相続開始時点で未払いのもの(負担した相続人が非居住無制限納税義務者である場合)
  2. 被相続人に係る初七日および四十九日の法要に要した費用のうち、社会通念上相当と認められるもの(負担した相続人が居住無制限納税義務者である場合)
  3. 被相続人が所有していた海外の不動産に係る公租公課で、被相続人が負担すべきもののうち、納付期限が到来していて未払いのもの(負担した相続人が居住制限納税義務者である場合)
  4. 被相続人が所有していた国内不動産に係る固定資産税のうち、相続開始時点で納税義務は生じているが、納付期限が到来していない未払いのもの(負担した相続人が相続または遺贈により財産を取得していない相続時精算課税適用者で、かつ、居住者である場合)

解答

4

解説

 相続税額の計算上、被相続人の一定の債務および葬式費用については相続財産の価額から差し引くことができます。

 葬式費用に関しては、通夜・告別式などにかかる諸費用や火葬・納骨費用は債務控除の対象になりますが、香典返戻費用初七日や法事などのためにかかった費用は債務控除の対象になりません。

 債務に関しては、被相続人の借入金や未払いの税金・医療費も債務控除の対象になりますが、生前に購入していた墓地などの未払金や遺言執行費用は債務控除の対象になりません。

  • 債務控除の可否まとめ
    • 債務控除の対象になるもの:通夜・告別式などにかかる諸費用、お寺などに施与した金品、火葬・納骨費用、被相続人の借入金、未払いの税金・医療費など
    • 債務控除の対象にならないもの:香典返戻費用、初七日や法事などのためにかかった費用、生前に購入していた墓地などの未払金、遺言執行費用など

 1.の「生前に購入していた墓地などの未払金」は債務控除することができません

 2.の「初七日や法事などのためにかかった費用」は債務控除することができません

 3.の「海外の不動産にかかる公租公課」は債務控除することができません。負担した相続人が制限納税義務者の場合、国内の財産にかかる債務のみが債務控除の対象になります。

 4.の「国内の不動産にかかる未払いの税金」は債務控除することができます。負担した相続人が無制限納税義務者の場合、国内・海外を問わずすべての財産にかかる債務が債務控除の対象になります。