四択問題
分野:ライフ
雇用保険の基本手当に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
- 雇用保険の一般被保険者が正当な理由のない自己都合で離職した場合、基本手当を受給するためには、離職の日以前2年間に被保険者期間が通算して12か月以上なければならない。
- 特定受給資格者等を除く一般の受給資格者に支給される基本手当の所定給付日数は、算定基礎期間が20年以上である場合、150日である。
- 基本手当は、原則として、4週間に1回、求職の申込みを行った公共職業安定所において失業の認定を受けた日分について支給される。
- 基本手当日額の算定の基礎となる賃金日額は、原則として、離職の日以前6か月間に支払われた賃金および賞与の総額を180で除して得た額である。
解答
4
解説
本問は、労働者が失業したさいに生活の安定と再就職を支援するために支給される「雇用保険」の基本手当(いわゆる失業保険)に関するルールを問う問題です。
- 〇(適切):記述の通りです。基本手当を受け取るための条件は、どのように会社を辞めたかによって異なります。転職などの自己都合で辞めた場合、離職の日以前の2年間に雇用保険を掛けていた期間(被保険者期間)が通算して12か月以上あることが条件となります。
なお、倒産や解雇といった会社都合(特定受給資格者)の場合は、ある日突然職を失う予期せぬ失業であり事前の備えが困難であるため、労働者を早く救済する目的で、離職前1年間に6か月以上あればよい、と条件が緩和されています。 - 〇(適切):記述の通りです。自己都合退職などによる「一般の受給資格者」が基本手当を受け取れる日数(所定給付日数)は、年齢には一切関係なく、雇用保険に加入していた期間(算定基礎期間)で決まります。10年未満なら90日、10年以上20年未満なら120日、20年以上であれば最大の150日になります。
- 〇(適切):記述の通りです。基本手当は、会社を辞めてハローワーク(公共職業安定所)に行けば、あとは自動的に毎月口座にお金が振り込まれるような制度ではありません。働く意思と能力があるのに仕事が見つからない状態であることを証明するため、原則として4週間に1回、指定された日にハローワークへ行き、求職活動の状況を報告して「失業の認定」を受ける必要があります。この認定を受けた日数分だけが支給されるという仕組みになっています。
- ✕(不適切):「賃金および賞与の総額」という点が誤りです。正しくは「賞与等の臨時に支払われる賃金を除いた賃金の総額」です。
基本手当の1日あたりの金額(基本手当日額)を計算するベースとなる賃金日額は、離職する直前の6か月間に支払われた給与の総額を180(6か月間の日数)で割って算出します。
この計算にあたって、毎月決まって支払われる基本給や残業代、通勤手当などは含めますが、賞与(ボーナス)は含めません。
肢④の解説でも少し触れましたが、雇用保険における「賃金」の考え方は、社会保険とは明確に異なります。
社会保険では、毎月の給与だけでなくボーナスからも保険料を徴収します(実際のボーナス額の1,000円未満を切り捨てた「標準賞与額」を基準に計算されます)。
一方、雇用保険の基本手当は、あくまで失業中の毎日の生活費を保障するためのものです。会社の業績によって支給額が大きく変動し、もらえる時期も限定されるボーナスを含めて計算してしまうと、退職したタイミングによって失業手当の金額に不当な格差が生じてしまいます。
そのため、生活保障のベースを公平に保つという実務的な理由から、雇用保険の基本手当の計算にはボーナスを含めないルールになっています。
田口先生
本問では問われていませんが、保険料の負担関係について問われることもあります。
雇用保険にかかる保険料のうち、失業等給付および育児休業給付にかかる保険料は事業主と労働者が折半して負担します。一方、雇用保険にかかる保険料のうち、雇用保険二事業部分(雇用安定事業・能力開発事業)にかかる保険料は事業主が全額を負担します。
雇用保険にかかる保険料のうち、失業等給付および育児休業給付にかかる保険料は事業主と労働者が折半して負担します。一方、雇用保険にかかる保険料のうち、雇用保険二事業部分(雇用安定事業・能力開発事業)にかかる保険料は事業主が全額を負担します。
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