2026年5月公表分

【試験問題解説】FP2級 学科試験 2026年5月公表 問2(協会けんぽ)

四択問題

分野:ライフ

全国健康保険協会管掌健康保険(協会けんぽ)の保険給付に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。

  1. 70歳未満の被保険者が医療機関において診察や薬剤の支給などの療養の給付を受ける場合、原則として、被保険者が支払う一部負担金(自己負担額)の割合は3割である。
  2. 傷病手当金の支給期間は、同一の疾病または負傷およびこれにより発した疾病に関して、その支給を始めた日から通算して最長で1年6か月間である。
  3. 70歳未満の被保険者が同一月内に同一の医療機関で支払った医療費の一部負担金等の額のうち、高額療養費の額の算定にあたって合算の対象となるものは、原則として、入院・外来、医科・歯科別に2万1,000円以上のものである。
  4. 夫婦がともに被保険者である場合において、妻が出産したときは、所定の手続により、妻に対して出産育児一時金が支給され、夫に対して家族出産育児一時金が支給される。



解答

4

解説

本問は、会社員などが加入する全国健康保険協会管掌健康保険(協会けんぽ)における、病気やケガ、出産などのライフイベントに対する公的な給付ルールについて問う問題です。

  1. 〇(適切):記述の通りです。70歳未満の会社員やその家族が医療機関の窓口で支払う医療費の自己負担割合は、原則として3割です。残りの7割は健康保険から直接医療機関に支払われます。なお、小学校入学前までは2割、70歳以上75歳未満は原則2割(現役並み所得者は3割)といった年齢や所得による負担割合の変動もあわせて押さえておきましょう。
  2. 〇(適切):記述の通りです。病気やケガで会社を長期間休んで給与が出ない場合に生活を保障する傷病手当金は、支給開始日から通算して最長1年6か月間支給されます。かつては支給開始日から「暦の上で1年6か月」経過すると、その間に一時的に復職して手当を受け取っていない期間があっても権利が消滅していましたが、法改正により、実際に休業して手当を受け取った期間のみを通算して1年6か月に達するまで支給を受けられるように改善されました。
  3. 〇(適切):記述の通りです。高額療養費制度は、1か月間の自己負担額が一定の上限を超えた場合に、その超過分が払い戻される制度です。この上限額を計算するさい、70歳未満の場合は同じ月に同じ医療機関で支払った自己負担額が21,000円以上のもののみを世帯合算することができます。少額の医療費まで細かく合算することを認めてしまうと、行政の事務手続きが膨大になってしまうため、このようなラインが設定されています。
  4. ✕(不適切):「妻に対して出産育児一時金が支給され、夫に対して家族出産育児一時金が支給される」という点が誤りです。正しくは「妻に対してのみ出産育児一時金が支給され、二重に支給されることはない」です。
    出産育児一時金(または家族出産育児一時金)は、1回の出産につき1つの健康保険から1回のみ支給されます。夫婦が共働きでそれぞれが自分の会社の健康保険に加入している場合、出産をした妻本人の健康保険から出産育児一時金が支給されますが、同時に夫の健康保険から家族向けの給付が二重に出ることはありません。

肢④に登場する「家族出産育児一時金」とは、被保険者本人ではなく、被扶養者(専業主婦の妻など)が出産した場合に、夫の健康保険組合から支給されるものです。本肢のように夫婦がともに被保険者(会社員)であれば、妻は夫の扶養には入っていないため、夫の健康保険から家族向けの給付が出ることは制度の構造上あり得ません。

田口先生1
田口先生
40歳から64歳までの被保険者(介護保険第2号被保険者)は、標準報酬月額と標準賞与額に保険料率(都道府県ごとに設定された一般保険料率全国一律の介護保険料率)を乗じて保険料を計算します。FP2級の学科試験では、どちらが全国一律で、どちらが都道府県ごとに設定されるのかを問う問題も出題されるので、きちんと押さえておきましょう。

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