四択問題
分野:ライフ
国民年金の学生納付特例制度に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
- 国民年金の第1号被保険者である学生が学生納付特例制度を利用するためには、学生が属する世帯の年収(所得)が世帯人数に応じて定められた基準額以下でなければならない。
- 学生納付特例制度の利用申請にあたって、適用を受ける期間を6か月から24か月までの範囲内で選択することができる。
- 学生納付特例制度の適用を受けた期間に係る保険料のうち、追納することができる保険料は、追納に係る厚生労働大臣の承認を受けた日の属する月前10年以内の期間に係るものに限られる。
- 学生納付特例制度の適用を受けた期間は、その期間に係る保険料の追納がない場合、保険料全額免除期間として、その期間の月数の2分の1に相当する月数が老齢基礎年金の年金額に反映される。
解答
3
解説
本問は、国民年金の第1号被保険者である学生を対象とした「学生納付特例制度」の適用要件や追納のルール、将来の年金額への反映について問う問題です。
- ✕(不適切):「学生が属する世帯の年収(所得)が世帯人数に応じて定められた基準額以下でなければならない」という点が誤りです。正しくは「学生本人の所得が一定の基準額以下でなければならない」です。
一般の「法定免除」や「申請免除」を利用する場合、本人だけでなく世帯主や配偶者の所得も審査の対象となります。しかし、学生納付特例制度は、親元を離れて自立している学生などの実態を考慮し、世帯主の所得の多寡は一切問われず、学生本人の前年所得のみを基準として猶予が認められるか否かが決まる仕組みになっています。 - ✕(不適切):「適用を受ける期間を6か月から24か月までの範囲内で選択することができる」という点が誤りです。正しくは「適用を受ける期間は原則として4月から翌年3月までの1年間である」です。
学生納付特例の申請は、月数を自由に選択するものではなく、年度単位(4月から翌年3月まで)で行うのが原則です。したがって、適用を受け続けるためには毎年申請の手続きが必要となります。ただし、在学予定期間が複数年ある場合は、翌年度以降は日本年金機構から送付されるハガキを返送するのみで手続きが完了する簡易な方式が採られています。 - 〇(適切):記述の通りです。学生納付特例や各種免除を受けた期間の保険料は、後から追納することで、将来受け取る老齢基礎年金の額を満額に近づけることができます。ただし、遡って追納できる期間は、厚生労働大臣の承認を受けた日の属する月前10年以内の期間に限定されます。また、猶予を受けた年度の翌年度から起算して3年度目以降に追納を行う場合は、当時の保険料額に経過期間に応じた一定の加算額が上乗せされる点にも注意が必要です。
- ✕(不適切):「保険料全額免除期間として、その期間の月数の2分の1に相当する月数が老齢基礎年金の年金額に反映される」という点が誤りです。正しくは「老齢基礎年金の受給資格期間には算入されるが、年金額には反映されない」です。
学生納付特例は、あくまで保険料の支払いを後回しにしているだけです。追納しないまま将来老齢基礎年金を受け取るさい、猶予されていた期間は受給資格期間にはカウントされて無年金状態の防止には役立ちますが、実際の年金受給額の計算においてはゼロとして扱われます。
学生納付特例制度に関しては、免除・猶予を受けた場合の「受給資格期間への影響」と「年金額への影響」がよく問われます。以下の表の内容をきちんと押さえておきましょう。
| 受給資格期間 | 年金額 | |
|---|---|---|
| 納付(追納) | ◯ | ◯ |
| 全額免除 | ◯ | △(一定割合) |
| 一部免除 | ◯ | △(一定割合) |
| 納付猶予 | ◯ | × |
| 学生納付特例 | ◯ | × |
| 未納 | × | × |
田口先生
国民年金の制度における免除と猶予の違いは、FP2級の学科試験でよく問われます。
全額免除などの「免除制度」は、払えなかった期間に対して税金が投入されるため、本人が後から追納しなくても将来の年金額に一定割合(全額免除なら2分の1)が自動的に反映されます。
一方で、学生納付特例や50歳未満の納付猶予制度などの「猶予制度」は、単に支払いを先送りしているだけであるため、税金は投入されません。そのため、受給資格期間には算入されるものの、追納を行わなければ将来の年金額には反映されません。
全額免除などの「免除制度」は、払えなかった期間に対して税金が投入されるため、本人が後から追納しなくても将来の年金額に一定割合(全額免除なら2分の1)が自動的に反映されます。
一方で、学生納付特例や50歳未満の納付猶予制度などの「猶予制度」は、単に支払いを先送りしているだけであるため、税金は投入されません。そのため、受給資格期間には算入されるものの、追納を行わなければ将来の年金額には反映されません。
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