四択問題
分野:不動産
都市計画法に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
- 市街化区域は、既に市街地を形成している区域およびおおむね10年以内に優先的かつ計画的に市街化を図るべき区域とされている。
- 市街化区域内で行う開発行為で、その規模が1,000㎡未満(三大都市圏の一定の区域内では500㎡未満)であるものは、原則として、都道府県知事等の開発許可を受ける必要はない。
- 土地の分筆は、その行為が建築物の建築または特定工作物の建設を目的としていなくても、開発行為に該当する。
- 開発許可を受けた開発区域内の土地においては、開発行為に関する工事完了の公告があるまでの間は、原則として、建築物を建築することができない。
解答
3
解説
- 〇(適切):記述の通りです。市街化区域は、すでに市街地を形成している区域や、おおむね10年以内に優先的かつ計画的に市街化を図るべき区域と定義されています。積極的に道路や公園などのインフラ整備を行い、市街地としての発展を促進するエリアです。
- 〇(適切):記述の通りです。市街化区域内で行う開発行為は、原則として都道府県知事等の許可(開発許可)が必要です。ただし、1,000平方メートル未満(三大都市圏の一定の区域内では500平方メートル未満)の小規模な開発行為については、特例として開発許可を受ける必要はありません。市街化区域は計画的に市街化を図る区域であるため、一定の小規模な工事であれば周辺環境への影響が少ないと判断され、手続きの迅速化・簡素化のために許可が免除されています。なお、開発許可が不要な場合でも、実際の建築にあたっては用途地域等の建築制限に従う必要があります。
- ✕(不適切):「その行為が建築物の建築または特定工作物の建設を目的としていなくても、開発行為に該当する」という点が誤りです。正しくは「建築物の建築または特定工作物の建設を目的とした土地の区画形質の変更でなければ、開発行為には該当しない」です。
都市計画法における「開発行為」とは、主として建築物の建築または特定工作物(コンクリートプラントやゴルフコースなど)の建設の用に供する目的で行う、土地の区画形質の変更を指します。単に登記簿上の土地を切り分ける分筆や、建物を建てる予定のない単なる駐車場の造成などは開発行為に該当しません。 - 〇(適切):記述の通りです。開発許可を受けた区域内の土地では、工事が計画通りに完了したことを知らせる工事完了の公告があるまでの間は、原則として建物を建築することが禁じられています。インフラ整備などの造成工事が終わっていない段階で建物を建て始めると、安全上の問題が生じるだけでなく、計画的な街づくりの妨げとなるからです。
肢②の補足
開発行為の許可基準は、その区域の指定目的によって異なります。市街化を推進する「市街化区域」では1,000平方メートル未満であれば許可不要ですが、市街化を抑制する「市街化調整区域」では、自然環境や農地を守るという目的から規模の大小を問わず原則としてすべての開発行為に許可が必要となります。また、区域区分が定められていない「非線引区域」や「準都市計画区域」は、3,000平方メートル未満が許可不要とされています。
- 市街化区域:1,000㎡未満の開発行為は許可不要
- 市街化調整区域:規模にかかわらず許可必要
- 非線引区域:3,000㎡未満の開発行為は許可不要
- 準都市計画区域:3,000㎡未満の開発行為は許可不要
- 上記以外の区域:10,000㎡未満の開発行為は許可不要
田口先生
市街地再開発事業・住宅街区整備事業・都市計画事業・土地区画整理事業・防災街区整備事業の施行として行う開発行為については、都道府県知事の許可は不要です。
これらの事業は、あらかじめ公的な手続きを経て都市計画決定がなされています。すでに国や自治体によって計画の妥当性や公共性が厳格に審査されているため、改めて二重に開発許可の手続きを踏む必要がないからです。
これらの事業は、あらかじめ公的な手続きを経て都市計画決定がなされています。すでに国や自治体によって計画の妥当性や公共性が厳格に審査されているため、改めて二重に開発許可の手続きを踏む必要がないからです。
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