四択問題
分野:タックス
所得税の青色申告に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
- 前年から業務を行っている者が、本年分から新たに青色申告の適用を受けようとする場合、その年の3月31日までに「所得税の青色申告承認申請書」を納税地の所轄税務署長に提出しなければならない。
- 青色申告の適用を受けていた者が、青色申告を取りやめようとする場合、その年の翌年3月31日までに「所得税の青色申告の取りやめ届出書」を納税地の所轄税務署長に提出しなければならない。
- 前年から業務を行っている者が、本年分から新たに青色申告の適用を受けるために青色申告の承認の申請を行ったが、その年の12月31日までに承認または却下の処分がなかったときは、その日において承認があったものとみなされる。
- 1月16日以後に新たに業務を開始した者が、その年分から青色申告の適用を受けようとする場合、その業務を開始した日から3か月以内に、「所得税の青色申告承認申請書」を納税地の所轄税務署長に提出しなければならない。
解答
3
解説
- ✕(不適切):「その年の3月31日までに」という点が誤りです。正しくは「その年の3月15日までに」です。
前年から継続して業務を行っている者が、本年分から新たに青色申告の適用を受けようとする場合、原則としてその年の3月15日までに「所得税の青色申告承認申請書」を納税地の所轄税務署長に提出しなければなりません。所得税の確定申告の期限と同一の期日に設定されており、これを1日でも過ぎるとその年は青色申告の適用を受けることができなくなります。 - ✕(不適切):「その年の翌年3月31日までに」という点が誤りです。正しくは「その年の翌年3月15日までに」です。
青色申告の適用を取りやめて白色申告に戻す場合、「所得税の青色申告の取りやめ届出書」を提出する必要があります。提出期限は、取りやめようとする年の翌年3月15日までと規定されています。こちらも承認申請書の提出期限や確定申告の期限と同一の期日に設定されており、これを1日でも過ぎるとその翌年も青色申告の適用を受けることになります。 - 〇(適切):記述の通りです。青色申告承認申請書を提出した年の12月31日までに、税務署長から承認または却下の処分が通知されなかった場合、その日(12月31日)において承認があったものとみなされます。これを「みなし承認」といいます。納税者が確定申告の準備を円滑に進められるよう、年内に法的な地位を確定させる合理的なルールです。
- ✕(不適切):「その業務を開始した日から3か月以内に」という点が誤りです。正しくは「その業務を開始した日から2か月以内に」です。
その年の1月16日以後に新たに業務を開始(新規開業)した者が、その初年度から青色申告の適用を受けようとする場合、業務を開始した日から2か月以内に青色申告承認申請書を提出する必要があります。
青色申告の事前の承認申請が必要な理由
青色申告制度は、複式簿記などの一定の水準を備えた帳簿を備え付け、それに基づいて正確な申告を行う納税者に対して、最高65万円の青色申告特別控除や純損失の繰越控除といった税制上の優遇措置を与える制度です。税務当局としては、納税者が適正な記帳を行う能力と意思を有しているかを事前に把握する必要があるため、確定申告時の事後報告ではなく、申告対象年の早い段階(原則として3月15日まで)での承認申請を義務付けています。
肢④の補足
青色申告承認申請書の提出期限は原則として「その年の3月15日」ですが、この原則を3月16日以降に新規開業した場合にも当てはめると、初年度から青色申告を選択できないという不利益が生じます。この問題を解消するため、1月16日以後に開業した者については、一律で「業務開始日から2か月以内」という特例的な提出期限が設けられています。
田口先生
青色申告者は、総勘定元帳その他一定の帳簿を起算日から7年間(※一部の書類は5年間)、住所地もしくは居所地または事業所等に保存する義務があります。過去の試験では、この保存期間を「10年」とする正誤問題が出題されたこともあるので、肢④の「2か月」と同様に、正確な数字を押さえておきましょう。
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