四択問題
分野:ライフ
確定拠出年金の個人型年金に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
- 個人型年金加入者が国民年金の第3号被保険者である場合、掛金の拠出限度額は年額27万6,000円である。
- 個人型年金加入者は、原則として、拠出する掛金の額を、1年(12月分の掛金から翌年11月分の掛金)につき1回、変更することができる。
- 個人型年金は、運用実績によって将来受け取る年金額が変動するが、個人型年金加入者が拠出した掛金合計額は最低保証されている。
- 個人型年金加入者が60歳から老齢給付金を受給するためには、通算加入者等期間が10年以上なければならない。
解答
3
解説
本問は、個人の老後の資産形成を税制面から後押しする「確定拠出年金(個人型年金:iDeCo)」の拠出限度額や運用ルール、受給要件について問う問題です。
- 〇(適切):記述の通りです。国民年金の第3号被保険者(専業主婦・主夫など)が個人型確定拠出年金に加入する場合、掛金の拠出限度額は月額23,000円です。これを年額に換算すると23,000円×12か月=276,000円になります。
- 〇(適切):記述の通りです。個人型年金の掛金は、最低月額5,000円から1,000円単位で設定することができ、家計の状況等に応じて途中で金額を変更することも可能です。ただし、掛金額の変更は頻繁に行えるものではなく、原則として1年(12月分の掛金から翌年11月分の掛金まで)につき1回のみと制限されています。
- ✕(不適切):「掛金合計額は最低保証されている」という点が誤りです。正しくは「掛金合計額は最低保証されておらず、元本割れとなるリスクがある」です。
確定拠出年金は、加入者本人が掛金の運用先を自ら選択し、その運用成績によって将来受け取る年金額が変動する制度です。運用がうまくいけば掛金合計額を上回る年金を受け取ることができますが、相場の下落等で運用実績が振るわなかった場合は、受け取る年金額が拠出した掛金の合計額を下回るリスクがあり、その結果はすべて加入者本人の自己責任となります。 - 〇(適切):記述の通りです。個人型年金の老齢給付金は、原則として60歳から受け取ることができますが、そのためには通算加入者等期間が10年以上あることが要件となります。この通算加入者等期間が10年に満たない場合は、加入期間の長さに応じて受給開始年齢が61歳から最大65歳まで段階的に引き上げられるというルールが設けられています。
肢①で問われている「拠出限度額」は、学科試験の頻出論点のひとつです。
第1号被保険者から第3号被保険者まで、被保険者種別によって確定拠出年金の拠出限度額が異なる理由は、公的年金制度における階層構造の違いにあります。第2号被保険者(会社員)には厚生年金という2階部分があり、第3号被保険者はその配偶者として保険料負担なしで基礎年金を受給できる立場にあります。
一方で、第1号被保険者(自営業者等)は1階部分の基礎年金のみであり、将来の年金額が他の被保険者と比較して少なくなります。この格差を補完し、自営業者等が自助努力で十分な老後資金を形成できるよう、第1号被保険者の拠出限度額は、他の被保険者種別よりも大幅に高く設定されています。
田口先生
確定拠出年金と確定給付企業年金は、運用リスクの所在において明確な違いがあります。肢③で問われている確定拠出年金は、事業主や加入者が拠出した掛金を加入者自身が運用するため、運用成績の良し悪しによるリスクはすべて加入者本人が負い、将来の給付額は保証されません。
これに対し、確定給付企業年金は、事業主が管理・運用を行い、あらかじめ規定された一定の給付額を従業員に約束する制度です。運用成績が悪化して年金原資に不足が生じた場合は、事業主が追加で掛金を拠出して穴埋めを行う義務を負うため、加入者である従業員にとっての将来の給付額は最低保証されています。
これに対し、確定給付企業年金は、事業主が管理・運用を行い、あらかじめ規定された一定の給付額を従業員に約束する制度です。運用成績が悪化して年金原資に不足が生じた場合は、事業主が追加で掛金を拠出して穴埋めを行う義務を負うため、加入者である従業員にとっての将来の給付額は最低保証されています。
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