2026年5月公表分

【試験問題解説】FP2級 学科試験 2026年5月公表 問14(生命保険料控除)

四択問題

分野:リスク

所得税における生命保険料控除の対象となる2025年中に支払った保険料が下記の〈資料〉のとおりである場合、生命保険料控除の控除額として、最も適切なものはどれか。なお、〈資料〉において、旧制度は2011年12月31日以前に締結した保険契約等に基づく生命保険料控除とし、新制度は2012年1月1日以後に締結した保険契約等に基づく生命保険料控除とする。

問題資料
  1. 8万円
  2. 9万円
  3. 10万円
  4. 12万円



解答

3

解説

本問は、個人が支払った生命保険料に応じて所得税の負担が軽減される「生命保険料控除」の控除額を算出する問題です。資料から「旧制度の契約」と「新制度の契約」の両方が存在することが分かるため、2つに分けて考えましょう。

旧制度の契約

2011年(平成23年)12月31日以前に締結した生命保険契約の生命保険料控除は、「一般生命保険料控除」「個人年金保険料控除」の2つの枠で構成されています。

控除額は、年間の支払保険料等の金額により異なりますが、各上限は5万円と定められています。

年間の支払保険料等 控除額
25,000円以下 支払保険料等の全額
25,000円超50,000円以下 支払保険料等×1/2+12,500円
50,000円超100,000円以下 支払保険料等×1/4+25,000円
100,000円超 一律50,000円

問題資料から、旧制度の契約にかかる一般の生命保険料・個人年金保険料は、共に100,000円であることが分かるので、各控除額は上限の50,000円になります。したがって、旧制度の契約にかかる控除額は100,000円(=50,000円+50,000円)になります。

新制度の契約

2012年(平成24年)1月1日以後に締結した生命保険契約の生命保険料控除は、「一般生命保険料控除」「個人年金保険料控除」「介護医療保険料控除」の3つの枠で構成されています。

控除額は、年間の支払保険料等の金額により異なりますが、各上限は4万円と定められています。

年間の支払保険料等 控除額
20,000円以下 支払保険料等の全額
20,000円超40,000円以下 支払保険料等×1/2+10,000円
40,000円超80,000円以下 支払保険料等×1/4+20,000円
80,000円超 一律40,000円

なお、旧制度の契約と新制度の契約の両方がある場合は、旧制度の支払保険料等の金額によって控除額の計算方法が異なります。

旧制度と新制度の両方に加入している場合のルール
  • 旧制度の保険料が60,000円超の場合:旧制度の支払保険料等の金額に基づいて計算した控除額(最高50,000円)
  • 旧制度の保険料が60,000円以下の場合:旧制度の支払保険料等の金額に基づいて計算した控除額と新制度の支払保険料等の金額に基づいて計算した控除額の合計額(最高40,000円)

本問の場合、一般・個人ともに旧制度の保険料が60,000円を超えているため、旧制度の支払保険料等の金額に基づいて計算した控除額だけが対象になります。

したがって、問題資料から新制度の契約にかかる個人年金保険料が100,000円であることが分かりますが、この契約にかかる保険料は今回の計算の対象外になります。

生命保険料控除全体の上限額

最後に、生命保険料控除全体の上限(120,000円)を超えていないかチェックします。本問の場合、旧制度分の控除額が100,000円、新制度分の控除額が0円なので合計は100,000円です。この金額は控除額の上限を下回っているので、100,000円がそのまま生命保険料控除の控除額になります。

生命保険料控除(上限120,000円)
  • 一般:50,000円(旧制度分)
  • 介護:0円
  • 個人:50,000円(旧制度分)
田口先生1
田口先生
具体的な生命保険料控除の金額を算定する問題は、解説のように旧契約と新契約に分けて順番に考えると分かりやすいです。「旧契約の上限は50,000円」「新契約の上限は40,000円」「生命保険料控除全体の上限は120,000円」という3つのポイントをきちんと押さえておきましょう。

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