四択問題
分野:金融
個人向け国債に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
- 個人向け国債は、最低額面金額である5万円から1万円単位で購入することができる。
- 個人向け国債には、「3年満期」「5年満期」「10年満期」の3種類があり、いずれも毎月発行されている。
- 個人向け国債のうち、「5年満期」と「10年満期」は固定金利型であり、いずれも半年ごとに利払いがある。
- 個人向け国債は、原則として第2期利子支払日(発行から1年経過)以降、中途換金することができ、その換金金額は、額面金額に経過利子相当額を加えた金額から換金手数料および中途換金調整額を差し引いた金額となる。
解答
2
解説
- ✕(不適切):「最低額面金額である5万円から」という点が誤りです。正しくは「最低額面金額である1万円から」です。
個人向け国債は、幅広い層の個人投資家が購入しやすいように設計されており、すべての種類において最低1万円から1万円単位で購入することが可能です。なお、通常の利付国債(新窓販国債など)の最低額面金額は5万円からとなっています。 - 〇(適切):記述の通りです。個人向け国債には、満期までの期間が異なる「3年満期(固定3年)」「5年満期(固定5年)」「10年満期(変動10年)」の3つの種類が存在します。現在では、投資家の利便性を高めるため、これら3種類すべてが毎月発行されています。
- ✕(不適切):「「5年満期」と「10年満期」は固定金利型であり」という点が誤りです。正しくは「「5年満期」は固定金利型、「10年満期」は変動金利型であり」です。
個人向け国債の金利タイプは、3年と5年が「固定金利型」であるのに対し、10年のみが実勢金利に応じて半年ごとに適用利率が見直される「変動金利型」となっています。
なお、半年ごとに利払いがある点や経済環境が悪化しても最低金利(年0.05%)が保証されている点は共通しています。 - ✕(不適切):「換金手数料および中途換金調整額を差し引いた金額となる」という点が誤りです。正しくは「中途換金調整額のみを差し引いた金額となる」です。
個人向け国債は、発行から1年が経過すれば、国が元本額面で買い取る形での中途換金が可能となります。そのさい、金融機関に対して別途、換金手数料を支払う必要はありません。
なお、差し引かれる中途換金調整額は、すでに受け取った利息の一部を返還する性質のものであり、換金時の受取金額が額面金額(元本)を下回ることはありません。
肢③の補足
投資期間が10年という長期に及ぶ場合、将来的なインフレ(物価上昇)や市中金利の上昇リスクに直面します。固定金利型では契約時の低い金利のまま固定されてしまうため、これらのリスクに対応できません。そこで10年満期の個人向け国債は、長期金利に連動して半年ごとに適用金利が変動する形式を採用することにより、金利上昇時には受取利息が増加するという事実上のインフレヘッジ機能を持たせています。
肢④の補足
新窓販国債などの通常の利付国債を中途換金する場合、証券取引所などの流通市場での時価売却となるため、金利上昇局面では債券価格が下落し、元本割れが発生するリスクが存在します。
一方、個人向け国債の中途換金は、市場を通じた売却ではなく「国による額面金額での買い取り」という形になるため、市場価格の変動に影響されず、ペナルティ(中途換金調整額)を差し引いても元本が保証されます。
| 変動10年 | 固定5年 | 固定3年 | |
|---|---|---|---|
| 償還期間 | 10年 | 5年 | 3年 |
| 金利種別 | 変動 | 固定 | 固定 |
| 適用金利 | 基準金利×0.66 | 基準金利-0.05% | 基準金利-0.03% |
| 金利下限 | 0.05% | ||
| 購入単価 | 最低1万円から1万円単位 | ||
| 中途換金 | 購入から1年経過後 | ||
| 発行頻度 | 毎月(年12回) | ||
田口先生
上記の表は、3種類の個人向け国債の内容をまとめたものです。金利下限(0.05%)、購入単価(最低1万円から1万円単位)、中途換金(購入から1年経過後)の3つは特によく問われるので、きちんと対策しておきましょう。
FP3級 試験問題解説 全問リスト
【年度別】試験問題解説
FP2級 試験問題解説
